
自分の命式(めいしき)を出してみたら、同じ星がいくつも並んでいた。正反対に見える星が同居していた。そんなとき、どう読めばいいのか迷いませんか。
この記事の結論
通変星(つうへんせい)の組み合わせは、10の星を5つのグループに分け、グループどうしが助け合うか、ぶつかるかで読みます。 組み合わせは性格を決めつけるものではなく、自分の力の流れを知るヒントです。
この記事では、10の星を5つのグループに分け、生む関係と抑える関係を整理します。例の命式で、同じ星が多いときや、ない星があるときの読み方も紹介します。
あなたの命式を手元に置いて、読み進めてみてください。
命式全体ではどう読めばいいのでしょうか。
10の星も、5つのグループに分けると、ぐっと見通しがよくなります。
今日は、そのグループの見分け方から一緒にたどっていきましょう。
通変星の組み合わせとは?3つの意味がある
四柱推命(しちゅうすいめい)の解説を読み比べると、「通変星の組み合わせ」が指すものは1つではありません。この記事では、命式に出ている星どうしの組み合わせを中心に扱います。
- 命式に出ている通変星どうし(この記事の中心)
- 通変星と十二運星(じゅうにうんせい)
- 同じ通変星を作る十干(じっかん)どうし
1つ目は、命式にどんな星があり、それらがどう関係しているかを見る読み方です。たとえば、正官(せいかん)と傷官(しょうかん)が同じ命式にあるとき、2つの星がどう関わるかを考えます。
2つ目は、1つの柱の中で星を重ねて読む方法です。地支(ちし)の中に含まれる蔵干(ぞうかん)の星と、十二運星を組み合わせて読む解説があります。
3つ目は、同じ通変星でも、日干(にっかん)と相手の十干の組み合わせで10通りに分かれるという見方です。たとえば食神(しょくじん)は、甲と丙、乙と丁のように、10通りの組み合わせから生まれます。
参考:蔵干通変星と十二運星の組み合わせ|元占い嫌い、四柱推命勉強中
参考:四柱推命の命式|重要!通変星は十干の組み合わせを見るべき理由を解説
初めて読むなら、どれから見ればいいでしょうか。
十二運星や十干まで重ねると、情報が一気に増えてしまいますから。
まずは、どのグループの星がいくつあるかを数えるところから始めてみてください。
組み合わせを読む土台は?10の星を5つのグループに分ける
10の通変星は、2つずつ5つのグループに分けられます。グループは、日干から見た五行(ごぎょう)の関係で決まります。
| グループ | 星 | 日干との関係 | 表すとされること | 生む相手 | 抑える相手 |
|---|---|---|---|---|---|
| 自我の星 | 比肩(ひけん)・劫財(ごうざい) | 同じ五行 | 自立、自我 | 表現の星 | 財の星 |
| 表現の星 | 食神・傷官 | 日干が生む五行 | 表現 | 財の星 | 行動の星 |
| 財の星 | 偏財(へんざい)・正財(せいざい) | 日干が剋す(こくす。抑える)五行 | 人脈、お金 | 行動の星 | 知性の星 |
| 行動の星 | 偏官(へんかん)・正官 | 日干を剋す五行 | 行動 | 知性の星 | 自我の星 |
| 知性の星 | 偏印(へんいん)・印綬(いんじゅ) | 日干を生む五行 | 知性 | 自我の星 | 表現の星 |
参考:四柱推命の通変星をわかりやすく解説!性格や運勢を占ってみよう|中園ミホ公式サイト
参考:四柱推命の通変星|わかりやすく解説!性格、才能、運勢を占う|村野弘味公式サイト
参考:십성 (사주팔자)|위키백과
グループの名前は、解説によって少しずつ違います。中園ミホさんの公式サイトでは「自立・自我」「表現」「人脈・お金」「行動」「知性」、村野弘味さんの公式サイトでは「自我」「表現」「財」「実行」「知性」と呼ばれています。
韓国語版ウィキペディアなどで使われる5つのグループの呼び方は、比劫(ひごう)・食傷(しょくしょう)・財星(ざいせい)・官星(かんせい)・印星(いんせい)です。
グループどうしの関係は、五行の関係をそのまま置き換えたものです。木が火を生むように、あるグループは次のグループを生み、1つ飛ばした先のグループを抑える。五行の順番を、そのまま星のグループに当てはめるイメージです。
生む流れは、自我の星から表現の星、財の星、行動の星、知性の星へと進み、また自我の星に戻ります。抑える関係は、自我の星が財の星を、財の星が知性の星を、というように1つ飛ばしでつながります。
表の右の2列は、それぞれのグループが生む相手と抑える相手です。自分の命式の星を数えたら、この2列で関係を確かめてみてください。
生む関係と抑える関係は、どちらが良い組み合わせなのでしょうか。
生む関係は力が流れるとされる形ですが、それだけで良い命式と決まるわけではありません。
抑える関係も、日干が強いと財の星が歓迎されるように、命式によって働き方が変わります。
助け合う組み合わせ、ぶつかりやすい組み合わせは?
生む関係の組み合わせは、力が次の星へ流れるとされる形です。抑える関係の中には、星どうしがぶつかりやすい形として名前が付いたものがあります。
- 助け合う流れ
- ぶつかりやすい組み合わせ
ただし、どちらも命式全体のバランスで読み方が変わります。
助け合う流れ
表現の星が財の星を生む形は、「食傷生財(しょくしょうせいざい)」と呼ばれることがあります。才能や表現が、人脈やお金につながる流れです。
新唐人電視台(NTD)の記事(2018年)では、「食傷喜生財」という言い方で、日干が強い命式で表現の星が財の星を生むと、富貴(ふうき)を得やすいとする見方が紹介されています。
同記事では、財の星が行動の星を生む関係にも触れられていました。
行動の星から知性の星、知性の星から自我の星へと続く流れも、同じ五行の考え方によるもの。生む関係が連続しているかどうかは、命式を整理する手がかりになるでしょう。
たとえば、表現の星から財の星、財の星から行動の星へと続く命式なら、才能や表現、人脈やお金、仕事や責任というテーマが、生む関係でつながる形として捉えられます。どこで流れが途切れているかを見るのも、組み合わせを読む手がかりの1つです。
ぶつかりやすい組み合わせ
抑える関係には、代表的な名前が付いた形があります。
- 傷官見官(しょうかんけんかん):傷官が正官を抑える形
- 倒食(とうしょく。偏印倒食・梟神奪食とも):偏印が食神を抑える形
- 比劫奪財(ひごうだつざい):自我の星が財の星を抑える形
- 貪財壊印(たんざいかいいん。財破印とも):財の星が知性の星を抑える形
参考:八字における破格:『破格』|Sean Chan Chinese Metaphysics Consulting Group
これらは、五行の抑える関係から考えられる代表的な形です。ただし、該当する星が命式にあるだけで、必ずその働きが現れるわけではありません。星の位置や強さ、ほかの星との関係も含めて読むことが大切です。
たとえば、あきはるさんのnoteでは、偏印倒食は偏印と食神が隣り合うときに成り立つと説明されています。
参考:使える四柱推命解説「偏印倒食」食神(しょくじん)と偏印|あきはる(note)
Sean Chan Chinese Metaphysics Consulting Groupというサイトでは、傷官見官・梟神奪食・比劫奪財・貪財壊印などが、命式の形が崩れる「破格(はかく)」の例です。
同サイトの比劫奪財の説明では、日干が強い命式なら財の星は歓迎される、と書かれていました。一方で、比劫奪財そのものは、富をむやみに追い求めてトラブルを招きやすい形にたとえられています。
倒食について、「てくてくちとせ」というブログでは、偏財が偏印を抑えることで倒食の働きが弱まると書かれています。恐れすぎなくてよい、という見方です。
参考:四柱推命‐恐れるな!倒食の解釈、解除、開運について解説|てくてくちとせ
比劫奪財も倒食も、日干の強さやほかの星で読み方が変わるもの。名前は入口にすぎません。
自分の命式にこの形があったら、どう受け止めればいいでしょうか。
でも、ほかの星の働きや日干の強さで読み方が変わる、と覚えておいてください。
形があることを知ったうえで、命式全体の中でどう働くかを見ていけば大丈夫です。
例の命式で組み合わせを読んでみる
ここでは、通変星の早見表の記事と同じ、1990年7月1日の正午に生まれた架空の人の命式を使います。日本標準時のまま、時刻の補正はしていません。
4つの柱は、庚午(かのえうま)年・壬午(みずのえうま)月・丁卯(ひのとう)日・丙午(ひのえうま)時です。日干は丁で、地支の星は本気(ほんき)の干から出しています。
自分の命式で試すときは、まず星を5つのグループに分けて数を確かめ、次にどのグループの間に生む関係・抑える関係があるかを見ます。最後に、数や形だけで吉凶を決めず、位置やほかの星との関係も考えましょう。
| 位置 | 干・支(地支は本気) | 通変星 | グループ |
|---|---|---|---|
| 年干 | 庚 | 正財 | 財の星 |
| 月干 | 壬 | 正官 | 行動の星 |
| 時干 | 丙 | 劫財 | 自我の星 |
| 年支・月支(げっし)・時支 | 午(丁) | 比肩 | 自我の星 |
| 日支(にっし) | 卯(乙) | 偏印 | 知性の星 |
午は3つあるので、比肩も3つです。グループで数えると、自我の星が4つ、財の星・行動の星・知性の星が1つずつ。
まず目に付くのは、自我の星の多さです。自我の星は財の星を抑える関係にあるため、比劫奪財を考える手がかりになります。ただし、2つが同じ命式にあるだけで、その働きが強く現れるとは限りません。
日干の強さや財の星の状態なども確かめる必要があるので、ここでは良し悪しを決めません。
流れのほうを見ると、年干の正財(金)から月干の正官(水)、日支の偏印(木)、日干の丁(火)へと、五行の生む関係をたどれます。財の星、行動の星、知性の星、自我の星が、生む関係でつながる並びです。
ただし、実際の命式では星の位置や強さ、干合(かんごう。十干どうしが結び付く関係)なども関わります。この並びだけで、力がスムーズに流れるとは言い切れません。
本気の干だけを見る今回の方法では、表現の星が出てこないため、傷官見官や倒食の組み合わせは確認できません。
ただし、午の蔵干には己(つちのと)も含まれ、丁から見ると食神です。蔵干の取り方や星の位置まで含めると、判断が変わることがあります。
参考:1990(庚午-肖馬)年公曆與農曆日期對照表|香港天文台
自我の星が4つもあるのは、強すぎるということですか。
日干の強さをどう判断するかは、流派によっても違うところです。
自我の星が多い命式は、自分の考えを大切にする力として読まれることもあるんですよ。
組み合わせを読むときの注意点は?
数や名前より、星どうしのつながりを先に見ます。
- 同じ星が多くても、数だけで性格を決めない
- ない星があっても、その力がないとは限らない
- 組み合わせの名前や吉凶は、流派や解説で分かれる
中園ミホさんの公式サイトでは、命式に並ぶ星の組み合わせで、星の性質が強くなったり弱められたりすると説明されています。同じ星が多いときも、数だけで決めず、ほかの星との関係を見ることになります。
ある星が1つもないときも、その力がまったくないと読むとは限りません。地支の蔵干には本気のほかの干も含まれていて、どの干を使うかは流派で分かれるところです。
十二運星と組み合わせる読み方もあります。中園ミホさんの公式サイトでは、十二運を通変星と組み合わせると「社会人としての性格」も分かるとされると紹介されています。
参考:四柱推命の十二運とは?年柱・月柱・時柱とあわせて分かりやすくご紹介|中園ミホ公式サイト
十二運星の記事と同じ陽生陰死(ようせいいんし。陰干は逆回り)の方式で出した場合、例の命式の十二運星は、午の3つが建禄(けんろく)、卯が病(びょう)です。
比肩と建禄は、どちらも地道な努力が得意な星どうしとする解説もあります。例の命式には、この組み合わせが3つ並んでいることになります。
参考:蔵干通変星と十二運星の組み合わせ|元占い嫌い、四柱推命勉強中
気になる組み合わせがあれば、いくつかの解説を読み比べて、自分に当てはまるところを探してみてください。
ミナ先生なら、組み合わせをどんなふうに使ってほしいですか。
組み合わせは、性格を決める答えではなく、自分の力の流れを知るヒントです。
当てはまると感じるところを、毎日の行動に生かしてもらえたらうれしいですね。
よくある質問
同じ通変星が2つ以上あるとどうなりますか?
多いほど良いとも悪いとも決まっていません。ほかの星との組み合わせで、星の性質が強くなったり弱められたりすると読みます。
命式にない通変星があると悪いのですか?
そうとは限りません。地支の蔵干のどの干まで見るかは流派で分かれ、見方によっては星が見つかることもあります。
通変星と十二運星の組み合わせはどう読みますか?
十二運星を、通変星を補うもの(補運〔ほうん〕)として重ねて読む方法があります。十二運星については、別の記事で早見表とあわせて紹介しています。
「〇〇型」のような組み合わせの名前は決まっていますか?
傷官見官や倒食のように、昔の中国の命理から伝わる名前はあります。一方、星2つの組み合わせに「〇〇型」と名前を付けている解説もありますが、この記事で読んだ範囲では、共通の名前として使われている例は確認できませんでした。
相手との相性も通変星の組み合わせで見られますか?
韓国では、結婚を考える2人のサジュを見比べて相性を占う習わしがあります。1人の命式の中の組み合わせとは別に、2人の命式を比べて見ます。
ぶつかりやすい組み合わせがあると不幸になりますか?
そう読むとは限りません。傷官見官や倒食も、ほかの星の働きや日干の強さによって読み方が変わるとされています。
あとがき
うちの妻は、サジュ(韓国の四柱推命)を昔から研究していて、結婚を考える知り合いから相性の相談を受けています。夫婦とも占いが好きで、サジュの店で妻が見てもらったことも、以前、ムーダン(韓国の巫女)に家族を占ってもらったこともあります。
ムーダンの占いを受けたとき、私は「本当に良い占い師の方は、良いことを中心に語り、希望と元気を与えてくれます」と思いました。傷官見官や倒食のように、強い名前の付いた組み合わせほど、この考えを思い出したいところです。
名前の怖さより、ほかの星とのつながりを先に見る。この記事で紹介した読み方は、その考えとも重なります。
あなたの命式では、星の流れはどこでつながり、どこで途切れているでしょうか。
参考資料
- 中園ミホ公式サイト「四柱推命の通変星をわかりやすく解説!性格や運勢を占ってみよう」※10の星を5つのグループに分ける説明、グループのキーワード、組み合わせで星の性質が強まったり弱まったりするとの説明の根拠
- 村野弘味公式サイト「四柱推命の通変星|わかりやすく解説!性格、才能、運勢を占う」※5つのグループの名前(自我・表現・財・実行・知性)の根拠
- 위키백과「십성 (사주팔자)」※十星を比劫・食傷・財星・官星・印星の5つに分ける呼び方の根拠
- polaris925「四柱推命の命式 | 重要!通変星は十干の組み合わせを見るべき理由を解説」※同じ通変星が十干の組み合わせで10通りに分かれる見方の根拠
- 新唐人電視台「命運天注定 什麼樣的命容易富貴」※日干が強い(身旺)命式での「食傷喜生財」として表現の星が財の星を生む形と、財の星が行動の星を生む関係の根拠
- Sean Chan Chinese Metaphysics Consulting Group「八字における破格:『破格』」※傷官見官・梟神奪食・比劫奪財・貪財壊印を破格の例とする説明と、比劫奪財の説明にある、日干が強ければ財の星が歓迎されるとの記述と、比劫奪財を富をむやみに追い求める形にたとえる記述の根拠
- てくてくちとせ「四柱推命‐恐れるな!倒食の解釈、解除、開運について解説」※倒食の定義と、偏財が倒食の働きを弱めるとの見方の根拠
- あきはる(note)「使える四柱推命解説「偏印倒食」食神(しょくじん)と偏印」※偏印倒食の意味と、偏印と食神が隣り合うときに成り立つとの説明の根拠
- 元占い嫌い、四柱推命勉強中「蔵干通変星と十二運星の組み合わせ」※蔵干の通変星と十二運星を組み合わせて読む解説と、比肩と建禄の組み合わせの読み方の根拠
- 中園ミホ公式サイト「四柱推命の十二運とは?年柱・月柱・時柱とあわせて分かりやすくご紹介」※十二運を通変星と組み合わせて読む説明の根拠
- 韓国民族文化大百科事典「궁합(宮合)」※2人のサジュを見比べて相性を占う習わしの根拠
- 香港天文台「1990(庚午-肖馬)年公曆與農曆日期對照表」※例の命式の年柱(庚午)と、月柱を決める節入りの日付の根拠
