最近、ダイエットをしている友人が「今日は昼食でカロリーを取り過ぎたから、夕食は少な目にして帳尻を合わなくちゃ。」と言っていたのですね。
その時、「帳尻を合わせる」の帳尻って何だろうと考えまして・・・
そこで今回は、「帳尻を合わせる」の意味、語源、使い方、類義語、そして英語での表現についてお伝えしていきます。
目次
「帳尻を合わせる」の意味
「帳尻を合わせる」には、会計上の意味と、そこから派生した慣用句として意味があります。
- 収入と支出を合わせるようにする(会計上の意味)
- 最終的につじつまが合うようにする(慣用句としての意味)
この慣用句は、合わない部分を何とか直そうという無理矢理感のニュアンスがあるので、ネガティブな意味で使われることが多いです。
「帳尻を合わせる」の語源
「帳尻を合わせる」は、帳簿の尻(帳簿の最後)にある収入と支出の結果の部分を合わせることが元々の由来です。
最終的な収支が合わないと、「帳尻が合わない」ということになり、最初から細かくチェックする羽目に追い込まれます。
どれくらいの労力がかかるは、その時の状況もよりますが、合わない部分を自分で調整することを「帳尻を合わせる」と呼ぶようになりました。
そして、そこから派生して、お金以外の分野でも、合わないことを合うように調整することも「帳尻を合わせる」と言うようになった訳です。
「帳尻を合わせる」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「帳尻合わせ」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
「帳尻を合わせる」の例文1
「家計簿をつけていて、現金の残高が財布の中身と合わず、帳尻合を合わせなければならない時は、本当にイライラする」
家計簿を付けている方は分かると思いますが、家計簿上の数字と、実際にあるお金の金額が合わないと本当にストレスが溜まりますよね。
徹底的に帳尻合わせをする必要もあるのかもしれませんが、そうすると、家計簿をつけるのが辛くなり挫折しやすくなってしまうので、ほとほどにしておいた方がいいのかもしれません。
「帳尻を合わせる」の例文2
「このバッターは、チャンスではまったく打てないのに、試合の流れと関係ないところで、よく打ったりして、帳尻を合わせる傾向がある。」
野球の世界では、試合の流れが決まった後や、優勝チームが決定した後に、打ち出して、打率を3割に持っていこうとする選手がいたりします。
そういった行為を帳尻を合わせると言います。
或いは、複数年契約をする選手が、前半はほとんど活躍しないのに、契約の切れる年になっていきなり活躍するケースでも、帳尻を合わせる選手だと言ったりますね。
「帳尻を合わせる」の例文3
「サッカーの審判は、PKやイエローカードで、相手に有利な判定をしてしまった後は、帳尻を合わせて、こちらに有利な判定をしてくれる可能性が高い。」
サッカーの審判も人間ですから、公平じゃジャッジをしようと思ってもミスをする時があります。
ですから、そういったミスを取り戻すために、今度は、相手チームに有利な判定をしたりする時は意外と多いです。
「帳尻を合わせる」の類義語
「帳尻を合わせる」には以下のような類義語があります。
- 辻褄を合わせる:話の筋道が通るようにもっともらしく合わせる
- 調整する:ある基準に合わせて正しく整える
- 整合性をもたせる:矛盾がないように取り計らう
- 筋を通す:ことの首尾を一貫させて、道理にかなうようにする
「帳尻を合わせる」を英語では何と言う?
「帳尻を合わせる」を英語では以下のように表現します。
- balance a budget:予算のバランスを取る
- balance out:収支を合わせる
- make ends meet:生活の収支を合わせる、家計をやりくりする
人生も帳尻合わせがある!?
人は、いろいろなところで、帳尻を合わせようとする傾向があります。
また、人生にも帳尻が合うように出来ているという話もあります。
つまり、人生の前半では苦労が多かった人は、後半になって運気が上がって来て、逆に、人生の前半で恵まれていた人は、後半になってから、没落したりすることがあるという感じです。
良いことをすれば、良いことが返ってくるし、悪いことをすれば悪いことが起きるようになるということも、帳尻を合わせの一種なのかもしれません。
そんな観点でも人生を見つめてみても、いろいろ見えてくるところがあるかと思いますよ。