先日、映画好きの友達から、「この映画は、地味だけど心にしみる作品だから絶対観た方がいいよ。」と勧められたんですね。
その時、「心にしみる」って漢字で書くと、「心に染みる」、「心に沁みる」のどっちかなと思いまして・・・
そこで、今回は「心にしみる」の意味、漢字表記、例文、類語、そして英語での表現について解説をしていきます。
「心にしみる」の意味
「心にしみる」には、「心に深く入り込む」「しみじみと感じられる」という意味があります。
歌や名言、あるいはメッセージを聞いた時、そこでの言葉や表現が、深く心にじわりと浸透していくような体験をしたことはありませんか?
あるいは、友達や家族が気遣ってくれたり、優しい言葉を掛けてくれたりした時、心がジーンと感動するような経験をした方も多いと思います。
心を激しく揺さぶるような躍動感はなくても、静かに、かつ心に奥深く浸透するような感動を受けた時に「心にしみる」という慣用句をよく使います。
「心にしみる」の漢字は?
「心にしみる」の漢字で一般的に使われるのは「心に染みる」です。
ただ、「心に沁みる」も間違いではありませんし、むしろ、「心に沁みる」の方が、本来の意味に近いとも言えます。
「染みる」と「沁みる」は、それぞれ以下のような意味になります。
- 染みる:色やしみがつく。悪い影響を受ける。
- 沁みる:心にしみじみと感じる。
「沁みる」には、漢字の中に「心」があるため、既に「心にしみる」の意味合いが含まれています。
ただ、「沁みる」は、常用漢字ではありません。
そのため、一般的に漢字で表記する場合は、「心に染みる」となるのです。
「心にしみる」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「心にしみる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 失恋をした後に、この歌を聴いた時、歌詞が心にしみて涙が出て来た。
- 日本には心にしみる素晴らしい和歌がたくさんある。
- 誕生日にメッセージカードをそえてプレゼントをくれた娘の優しさが心にしみた。
- 多くの試練や困難を乗り得た彼のメッセージには重みがあり、一言一言が心にしみる。
- 占い師から、辛口でズバリと指摘されたが、根底に思いやりがあことを感じたので、その言葉は深く心にしみた。
- 彼は、生前、すべての人々の心にしみるたくさんの名言を残した。
「心にしみる」の類語
「心にしみる」には、以下のような類義語に言い換えることが出来ます。
いずれも感動を受けた時に使う表現ですが、「心にしみる」はその中でも、より静かな感動というニュアンスがあります。
「心にしみる」を英語では何という?
「心にしみる」は、英語だと “touch”や“emotional”などを使って表現することが出来ます。
例文はこのような感じです。
- This movie touches my heart.(この映画は心にしみる)
- If you know emotional songs, please let me know them.(心にしみる歌を知っていたら、教えて下さい)
まとめ
「心にしみる」という表現は、元気な時というよりは、失恋をした時、辛いことがあった時、大変な時、何かに触れて心が慰められるような時に使うことが多いです。
実際、心にしみる歌やメッセージを聞くと、力が湧いて来るものですよね。
そんな経験をした時に、「心にしみる」という慣用句を使ってみて下さい。
心を使った慣用句・ことわざの一覧