先日、私の友人は「うちの子は、のべつ幕なしにゲームをやり続けているから、正直、頭が痛いよ。」と言っていたんですね。
その時、「のべつ幕なし」という表現が気になりまして・・・
そこで、今回は「のべつ幕なし」の意味、語源、例文、類語について解説をしていきます。
目次
「のべつ幕なし」の意味
「のべつ幕なし」は、休みなく、ひっきりなしに続く様子を意味します。
基本的には、好ましくないことが続いてしまう時によく使います。
「のべつくまなし」の誤用にご注意
平成23年度「国語に関する世論調査」では、「ひっきりなしに続くさま」を何というかという質問に対して、
- のべつまくなし:42.8%
- のべつくまなし:32.1%
という結果が出たと発表されました。
もちろん、正しくは「のべつまくなし」なのですが、3人に1人は間違えているという結果が出た訳です。
恐らく、「のべつくまなし」と誤解している人は、「くまなく探す」という表現があるので、それと混同されているのだと思います。
ですから、そういった場合は「のべつ幕なし」と漢字で覚えることをお勧めいたします。
「のべつ幕なし」の語源
「のべつ幕なし」は、芝居で幕引きをすることなく演じ続けるということから来た慣用句です。
「のべつ」は、副詞で「絶え間なく続く」という意味で、「幕なし」には、幕引きをしないで演じ続けるという意味があります。
「のべつ幕なし」の例文
次郎
太郎
という感じで「のべつ幕なし」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
「のべつ幕なし」の例文1
「彼女は、よっぽどストレスが溜まっていたのか、一人でのべつ幕なしに話し続けた。」
おしゃべりが好きな人っては、一度、話し始めると止まらないところがありますよね。
そんな人の話し方は、まさに「のべつ幕なし」と表現することが出来ます。
「のべつ幕なし」の例文2
「のべつ幕なしに食べ続けていたら、20kg太ってしまった。」
ストレスが溜まったりしてしまうと、ストッパーが外れたように、食べ続けてしまう時ってありませんか。
やはり、食べた量に対して、運動量が足らないと、体重がどんどん増えていくというのは自然界の厳しい現実です。
「のべつ幕なし」の例文3
「欲しいものが見つかったら、のべつ幕なしに買いまくるのではなく、本当に必要なのか、吟味した方が良い。」
人は、“依存症”の状態になってしまうと、買うこと、食べること、ギャンブルをすることなど、ハマってものが、止まらなくなってしまいます。
しかし、「のべつ幕なし」にそのことを続けてしまうと、人生そのものが狂ってしまう可能性があるので、そんな時は、何らかの対策を打っていきましょう。
「のべつ幕なし」の類語
「のべつ幕なし」には以下のような類語があります。
- ひっきりなしに
- とめどころなく
- 絶え間なく
- たえず
いずれの表現も、絶え間なくとか休まずという意味を含む点で共通しています。
まとめ
「のべつ幕なし」には、休むことなく、延々と続くという意味があります。
良いことも、悪いことも、「よくこれだけ続くなあ。」と感じた時は、是非、使ってみて下さい。