沿革の意味
沿革(えんかく)とは、物事の移り変わりや、今日までの歴史を意味します。
個人に使うことはなく、企業や学校など、団体・組織の歴史を表す際によく使われます。
会社のHPを見てみると、沿革は以下のような書き方で表記されることが多いですよね。
- 平成〇〇年〇月:株式会社〇〇設立
- 平成〇〇年〇月:〇〇発売
- 平成〇〇年〇月:〇〇サービスを開始
- 平成〇〇年〇月:〇〇へ移転
- 平成〇〇年〇月:〇〇を取得
沿革は、会社がどのような変遷をして来たかを示す情報です。
その会社がどれくらい信頼が出来るのか判断する上で、一つの大きな材料にもなり得ます。
デザイン的には地味なものになってしまうかもしれませんが、会社の魅力を知ってもらう上で、非常に大切な部分です。
沿革の由来
沿革を構成する2つの漢字の意味をチェックしてみると、
- 沿:従来の形式や習慣に従うこと
- 革:前のものを取り払って、様子を変えること
となります。
この2つの漢字が合体することによって、物事が古いものから新しいものへ変わっていくという意味になり、そこから歴史や変遷を表す意味が生まれたという訳です。
似た表現との違い
沿革には似た表現がいろいろありますが、それらとの違いについて解説をしていきます。
経歴との違い
経歴とは、今までに経て来た学業、仕事、地位などの事柄を意味します。
履歴という場合もありますね。
沿革は法人に対して使うのに対して、経歴は個人に対して使うという違いがあります。
年表との違い
年表とは、歴史上の出来事を起こった年と共に年代順に並べたものです。
ですから、沿革とはほぼ同じ意味として使えますし、「沿革・年表」と並列して使われる場合もあります。
ただ、沿革は企業や学校など組織に限定が使われることが多いことに対し、年表は、社会の歴史など、より幅広く使われるという点で違いがあります。
変遷との違い
変遷とは、時間の経過に伴って移り変わることを意味します。
変遷は移り変わって来たという現象そのものを指します。
その一方で、沿革は、変遷した内容を意味します。
ですから、変遷するとは言いますが、沿革するとは言いません。
歴史との違い
歴史とは、何らしかの事物が時間的に変遷したありさまを意味します。
歴史には、時間的な流れの概念が含まれます。
その一方で、沿革は、一つ一つの出来事についてまとめた概念です。
ですから、長い歴史とは言いますが、長い沿革とは言いません。
会社概要
会社概要とは、社名、住所、代表者指名、設立年月日、従業員数など、会社の基本的な概念を掴むために必要な情報をまとめたものです。
そこには、時間軸がありません。
ですから、会社を紹介する場合は、最初に会社概要を書いて、その後に、沿革を記載するケースも多いです。
沿革を英語で表現すると
沿革は、英語で、“Company History”と訳すことが出来ます。
“history” だけでも良いのですが、沿革は、会社の歴史を表すことが多いので、“Company History” と訳した方が、より分かりやすいです。
沿革の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「沿革」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- まずは、企業の沿革を振り返ってから、業績の分析に移っていきます。
- サービスの沿革から、業界事情まで簡単に紹介します。
- この会社がどのように発展してきたかは、沿革のページを見たら、すぐに分かる。
- 弊社の沿革は以下の通りです。