首を長くするの意味・由来・例文・類語を解説!


こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

先日、日本のある名所が世界遺産に登録された時、インタビューに答えた住民の方が「この日が来るのを首を長くして待っていました」と嬉しそうに話していたんですね。

その時、何で「首を長くする」ことが待つこととセットで使われるのかなあと思いまして・・・

そこで、ここでは「首を長くする」の意味、由来、例文、そして類語についてお伝えしていきます。

「首を長くする」の意味

「首を長くする」とは、期待しながら待ち焦がれるという意味です。

「首を長くする」を慣用句として使う時は、「首を長くして待つ」というように「待つ」とセットで使うのが一般的です。

また、「首を長くする」を「首を長くして待つ」とそのまま言い換えることも出来ます。

人は、楽しみな日があったり、会いたい人がいたりすると、待ち焦がれる気持ちが日に日に高まるものですよね。

そういった気持ちを表現する時に「首を長くする」という表現をよく使います。

「首を長くする」の由来・語源

では、なぜ首を長くすることが待ちわびるような意味になるのでしょうか?

これは、遠くから来る人や物を待つ時の姿勢が由来になっているという説があります。

そういった時、人は、少しでも早く見つけようと、つま先立ちをしながら、背伸びをし、首を長くしようとしますよね。

実際、物理的に首が長くなる訳ではないのですが、首を長くしようとする意識から、「首を長くする」が待ち焦がれるという意味になったというのです。

「首を長くする」の例文・使い方

やったあ。遂にボーナスが支給された。この日をどんなに待ちわびていたことか。

次郎

太郎

僕もこの日を首を長くして待っていたよ。最近は、会社の業績が厳しくてなかなかボーナスが出ていなかったから、喜びもひとしおだよね。

という感じで「首を長くする」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • その犬は主人が帰ってくるのを首を長くして待っていた。
  • 厳しい寒さが続く中、人々は、春の訪れを首を長くして待っていた。
  • 彼の復活を首を長くして待っていたファンは多かったはずだ。
  • 君が遊びに来てくれる日を僕はどれほど首を長くして待っていたことか。
  • 彼女からの返信を首を長くして待っていたが、結局、その日に連絡は来なかった。

「首を長くする」の類語

「首を長くする」には、以下のような類語があります。

  • 手ぐすねを引いて待つ
  • 一日千秋の思いで待つ
  • 指折り数えて待つ
  • 待ち望む
  • 心待ちにする

「待つ」という表現はいろいろな形容詞を付けることが出来るので、その時の気持ちや状況に応じて、使い分けてみると良いでしょう。

また、上司に対して「首を長くして待つ」という表現を使うと、少し失礼なニュアンスが出てしまいます。

ですから、そういった時は、「心待ちにしています」という類語に言い換えることをお勧めいたします。

まとめ

「首を長くする」は、今か今かと待ち焦がれるという意味です。

実際、「首を長くする」といっても、実際に首自体が長くなる訳ではありませんし、首を長くしたからといって、時間が早く来る訳ではありません。

ただ、それでも何か楽しみなことがあると、いてもたってもいられなくなって、何かをしてしまうという人の心理をうまく表現した言葉なのだと思います。

MEMO
首を使った慣用句
首をひねる首をすくめる首を突っ込む