首をひねるの意味・例文・類語!首をかしげるや頭を捻るとの違いは?


こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

私の友人にとても正義感の強い人がいるのですが、この間、政治や社会問題の話をした時に、「今の世の中には、首をひねることが本当にたくさんあるんだよな。」と言っていました。

その時、ちょうど寝違いで首を痛めていたこともあり、「首をひねる」という慣用句が気になりまして・・・

ということで、今回は、「首をひねる」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。

「首をひねる」の意味

「首をひねる(捻る)」には、「理解出来ずに考え込む。「疑問に思う」、「不賛成の意を示す」という意味があります。

「首をひねる」は、寝違いや捻挫をするような形で物理的に首を捻ることを意味する時もあります。

ただ、慣用句として使う場合、「ひねる」は、「問題が解決できずにあれこれ考えたり、納得できずに思案したりする」という意味になります。

もちろん、「首をひねる」の語源は、納得が出来ない時に、首をひねったり、かしげたりするということから来ています。

「首をひねる」の例文・使い方

今回の人事は、何か納得出来ないんだよなあ。なぜ、あの人が経理担当になったんだろう?

次郎

太郎

確かに、今回の人事はいろいろな人な首をひねるものだったけど、社長は社長でいろいろ考えているんじゃないかな。

という感じで「首をひねる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • そのパソコンの新しいモデルは、既存のモデルと性能はほぼ同じなのに、なぜ価格が2万円も安いのか首をひねる人も多い。
  • 子供が解こうとしている宿題を少し手伝って上げようとしたが、30分ほど、一緒に首をひねる結果になってしまった。
  • なぜ、あれほど面白かったドラマが、後半にここまで失速してしまったのか、首をひねる視聴者も多かったはずだ。
  • 彼に、なぜそこまで女の子に人気があるのか聞いてみたけれども、「自分でもよく分からない」と首をひねるばかりだった。
  • 上司に取引先からもらった見積書を渡したが、まだ費用が高いと思っているのか、首をひねっていた。

「首をひねる」の類語

「首をひねる」には、いくつかの類語がありますが、具体的な違いも含めてお伝えしていきます。

「頭をひねる」

「頭をひねる」には、いろいろ思いをめぐらせたり、工夫したりするという意味があります。

難しい問題を解く場合は、「首をひねる」も「頭をひねる」のどちらでも使えます。

ただ、この場合でも「首をひねる」は理解できずに考え込んで、なかなか先に進めていないというニュアンスがありますが、「頭をひねる」だと積極的に考えているというニュアンスがあります。

また、「頭をひねる」は、疑問に思ったり、賛成が出来なかったりする場合には使いません。

「首をかしげる(首を傾げる)」

「首をかしげる」も首を使った慣用句で、疑問や不審がある様子をするという意味です。

ですから、基本的には「首をひねる」と同じような使い方をすることが出来ます。

ただ、理解が出来ずに考え込むという場面では、「首をひねる」の方が適切です。

「かしげる」よりも「ひねる」方が、より強い意味があるからです。

実際、首を傾げて病気になる人はいませんが、首を捻って病気になる人はいらっしゃいますので。

首を使った慣用句

首を使った慣用句には、他にも以下のような表現があります。

  • 首を横に振る:承知しない。賛成しない。
  • 首をすくめる:驚いたり恐れ入った時に、首を縮める仕草をする。
  • 首を突っ込む:関心や興味を持って関係を持つ。
  • 首を長くする:期待しながら待ち焦がれる

首をつかった慣用句は、その動作をイメージすると意味が分かってくることも多いですよね。

まとめ

「首をひねる」は、疑問、不満、不賛成の気持ちを表現する時に使う慣用句です。

「首をひねる」には、「首をかしげる」や「頭をひねる」など似たような慣用句がありますが、疑問に思って、いろいろ考え込んでしまう場合は「首をひねる」を使うと良いでしょう。