奇をてらうの意味・例文・類語・対義語・英語での表現を徹底解説!


先日、私の友人が「あの歌手は奇をてらうパフォーマンスをよくしているけれども、歌自体は、うまくないよね。」と話していました。

その時、奇をてらうってなんやねんと思いまして・・・

そこで、今回は「奇をてらう」の意味、例文、類語、対義語、英語での表現について解説をしていきます。

「奇をてらう」の意味

「奇をてらう」とは、わざと奇妙で風変わりなことをして、目立とうとすることを意味します。

「奇」には「普通と違っている」とか「めずらしい」という意味があります。

「てらう」は、少し聞き慣れない表現かもしれませんが「ことさらに才能や知識をひけらかす」という意味があります。

実際、中身は大したことはないのに、変わったことをやると、仮に注目を集めることが出来たとしても、それは長続きしないですよね。

ですから、「奇をてらう」はネガティブな意味で使われることが多いでです。

「奇をてらう」の例文・使い方

この社長は、突拍子もない発言をしてSNSで炎上したりと、話題に事欠かないよね。

次郎

太郎

奇をてらうことによって、会社の認知度をアップさせようとする作戦なんだと思うよ。ただ、会社もここまで大きくなったら、別にそこまでやらなくていいんじゃないかなって思うけど。

という感じで「奇をてらう」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

「奇をてらう」の例文1

「実力がない人に限って、奇をてらうやり方を使って失敗することが多いものだ。」

実力がない人は、正攻法では難しいので、短期間で結果を出すために、突拍子もないことをする傾向があります。

しかし、中身がなければ、一時的に関心を集めるだけで終わってしまうだけでなく、信頼を失ってしまうリスクもあるので、変に焦らない方が良いでしょう。

「奇をてらう」の例文2

「このラーメン屋は、奇をてらうことなく伝統の味を誠実に守って来たからこそ、これだけ長い間、続いて来たのかもしれない。」

長年続いている老舗の中には、何か変わったことをしている訳でもなく、基本に忠実でコツコツと実績を積み重ねて来たところが多いです。

そういったやり方の方が、派手さはなくても、長続きしやすいのではないでしょうか。

「奇をてらう」の例文3

「この政治家は、奇をてらうパフォーマンスで当選をしたが、中身がないので、すぐにメッキが剥がれて国民の支持を失った。」

政治家を決める選挙は、ある意味、パフォーマンス的な要素が強いので、奇をてらう人が、当選してしまうことが度々起こります。

ただ、そういった政治家は、中身がないことが多いので、当選したら、「あの人は、一体何をやっているのだろう」という感じで終わってしまうケースも多いですよね。

「奇をてらう」の類語

「奇をてらう」には以下のような類語があります。

「奇抜」

「奇抜」とは、極めて風変わりで、人の意表をつくことを意味します。

人と違ったことをするという点では、「奇をてらう」と似た表現だと言えます。

ただ、「奇抜な」は、そういった状態自体を表す表現であるのに対して、「奇をてらう」には「人の関心を引くため」という意味が強く含まれているという点で違いがあります。

「受けを狙う」

「受けを狙う」とは、周囲にいる人々が喜んだり、笑ったりすることを意識した言動や行動をすることを意味します。

「奇をてらう」変わったことをするの対して「受けを狙う」は笑わせるかという点で違いがありますが、人々の関心を引くという点では似たような意味を持つ表現だと言えますね。

「目立とうとする」

「目立とうとする」とは、周りの関心を引くために何かをすることを意味します。

そのために、面白いことを言ったり、余計な口出しをしたりといろいろな手段がありますが、その中の一つに「奇をてらう」というやり方があるという位置づけだと言えます。

「奇をてらう」の対義語

「奇をてらう」の対義語・反対語としては以下のような表現が該当します。

  • 無難な
  • 当たり障りのない
  • 角が立たない
  • 手堅い
  • 堅実な
  • 奇をてらわない
  • 波風を立てない

「奇をてらう」を英語は何と言う?

「奇をてらう」を英語で表現すると、

  • to make a display of one’s originality (その人の独自性を自慢して見せる)
  • deliberately act oddly(わざと奇妙に行動する)

と訳すことが出来ます。

例えば、“He deliberately acted oddly to get her attention.(彼は彼女の関心を引くために奇をてらった)”という感じで使ったりします。

まとめ

「奇をてらう」は、気を引くために、変わったことをする時に使いますが、ネガティブな意味で使われることが多い慣用句です。

もし、その人に真の実力があれば問題があれば、大した中身もないのに、注目だけを集めても、結局はがっかりされて、逆効果になることも多いからです。

ですから、奇をてらう場合は、長い目で見ながら、本当にそのようにすべきなのか、考える必要があると言えますよね。