先日、あるイケメンの役者さんが歌を歌ったのですが、ものすごく下手だったので「やっぱり、天は二物を与えずですね。」と周りの人達から言われていたのです。
その時、「天は二物を与えず」っていうけれど、嘘だと感じる時っていろいろあるよなあと考えてしまいまして・・・
そこで、今回は、「天は二物を与えず」の意味、例文、類語、反対語、そして英語での表現について解説をしていきます。
目次
「天は二物を与えず」の意味
「天は二物を与えず」とは、天は一人の人間に対して、いくつもの長所や才能を与えないということを意味します。
だから、人には長所もあれば、必ず、短所もあるものだという意味も含まれます。
「天は二物を与えず」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「天は二物を与えず」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
「天は二物を与えず」の例文1
「バスケ界のスーパースターがメジャーリーグにも挑戦したが散々な結果に終わり、天は二物を与えずということを実証する結果になった。」
時々、あるスポーツ界でのスーパースターが別の競技に挑戦する時があります。
ただ、新しい競技では一から始めないといけませんし、使う筋肉が全然違うので、うまくいかないケースがほとんどんです。
そういった時に、「天は二物を与えず」ということわざを使ったりします。
「天は二物を与えず」の例文2
「イケメンなのに勉強も出来るなんて、天は二物を与えずなんて大嘘だ。」
「天は二物を与えず」ということわざを聞くと、「そんなの嘘だ。だって頭もよくて勉強も出来る奴はいっぱいいる」と嫉妬するようなコメントが、世の中には溢れています。
様々な才能に恵まれた人達を見ながら、「世の中は不公平だ」と思ってしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
「天は二物を与えず」の例文3
「何でも出来る完璧な人を見ていると、天は二物を与えずだから、必ず欠点があるに違いないと粗探しをしてしまう。」
いろいろな才能を持っている人達を見ると、世の中に完璧な人などいるはずがないと思いながら、欠点を探してしまう時ってありませんか。
そして、何か欠点を見つけたら、変な意味で安心してしまったりして・・・
しかし、それでもたまには完璧な人がいるから、嫌なものですよね(笑)
「天は二物を与えず」の類語
「天は二物を与えず」の類語としては、「角ある獣に上歯なし(つのあるけものにうわばなし)」ということわざがあります。
これは、角がある獣には牙はないというこから、一人でいくつも優れたものを兼ね備えるのは難しいということを意味したことわざです。
「天は二物を与えず」の反対語
「天は二物を与えず」なんて嘘だという方のために、反対語もいくつかご紹介しておきます。
- 博学多才:知識が豊かで多くの分野の才能に恵まれていること
- 八面六臂(はちめんろっぴ):ひとりで多方面にわたる働きをしてのけること
- オールマイティー:完全に何でもできること
- 才色兼備:すぐれた才能と美しい容姿の両方をもっていること
「天は二物を与えず」を英語では何という?
「天は二物を与えず」という概念は、日本語に限った表現ではありません。
英語だと以下のような表現が該当します。
- God doesn’t give with both hands.
- God does not give two gifts.
- Heaven does not grant people more than one talent.
やはり、天はすべての人に対して平等であるという概念は世界共通のようです。
「天は二物を与えず」をどう解釈していくか?
「天は二物を与えず」ということわざを聞いても、「それは絶対嘘だ」という人は多いですし、反感を覚える人も結構いらっしゃいます。
実際、周りを見渡せば、二物どころか三物も持っている人を見かけたりして、落ち込んでしまう時もあるからもしれません。
ただ、経営の神様と言われた松下幸之助は、「天は二物を与えず」と言うけれども、天は一物を与えてくれているのだから、その与えられた一つの才能を大事に育て上げることが大切だと語っています。
つまり、周りを見て自分と比較をするのはなく、自分の内面を見つめながら、自分の才能を伸ばしていくことに目を向けていくべきだというのですね。
どんなことも、自分のモチベーションに繋がるように解釈していくことは、やはり大切なんだと思います。