「箸にも棒にもかからない」の意味
「箸にも棒にもかからない」とは、ひどすぎて、どうにも手が付けられないことを意味します。
具体的には、まったく取り柄がない人、どんなにがんばっても難しいこと、まったく相手にされず無視されてしまうことなどを指して使います。
どうすることも出来ずに、途方に暮れたり、呆れたりするなど、投げやりになったようなネガティブな気持ちを込めて使われる時が多いです。
「箸にも棒にもかからない」の語源
「箸にも棒にもかからない」は、細くて短い箸で掴もうとしても、大きな棒に絡めて取ろうとしても、引っ掛からないことが語源となった表現です。
何かを持ち上げようとした時、ある程度、小さいものであれば、箸で持ち上げることが出来たりします。
また、それなりに重たいものであれば、棒に絡めて取ってしまうという方法もあります。
そのいずれかの方法でも、引っ掛けることが出来ないものは、どうしようも出来ないですし、扱いようがありませんよね。
そういった途方に暮れてしまうような状態が由来となったことわざです。
「箸にも棒にもかからない」の例文・使い方
最近、三郎君の活躍は目覚ましいものがあるよね。成長が著してく、びっくりするぐらいだよ。
次郎
太郎
三郎君も入社した頃は、仕事のミスが本当に多くて、箸にも棒にもかからないと言われていたけど、それから本当に努力したんだと思うよ。
という感じで「箸にも棒にもかからない」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 有望な選手がいないか、くまなく探してみたが、箸にも棒にもかからない選手ばかりだった。
- 転職をするため、履歴書を出しまくったが、年齢のせいか、箸にも棒にもかからない状況が続いた。
- 箸にも棒にもかからない案を比較しても、時間の無駄になるだけだ。
- そうやって遊んでばかりいると、箸にも棒にもかからない人生を過ごすことになってしまうよ。
- 婚活パーティーに参加したが、誰にも相手にしてもらえず、箸にも棒にもかからない男であることを痛感した。
- ビジネスの世界で、箸にも棒にもかからない人は、足手まといになるだけだ。
- この映画は面白くないと噂には聞いていたけれども、実際に観て見たら、本当に箸にも棒にもかからない作品だった。
「箸にも棒にもかからない」の類語
「箸にも棒にもかからない」は、以下のような類義語に言い換えることが出来ます。
- 万事休す(ばんじきゅうす):すべての策が尽きて、もう何をやってもダメだ、もうおしまいだということ
- 煮ても焼いても食えない(にてもやいてもくえない):どうにも手に負えないこと
- 酢でも蒟蒻でも(すでもこんにゃくでも):どうにもこうにも手に負えないこと
- 埒があかない(らちがあかない):物事が解決しないこと、話にならないこと
- 縄にも杓子にも掛からぬ(なわにもしゃくしにもかからぬ):どのようにしても取り扱う方法がないこと
- 打つ手がない(うつてがない):もはや何の手段や方法もないこと
- 縄にも蔓にもかからない(なわにもかずらにもかからない):なんとも処置に困る、どうにもならないこと
どのような手を使っても、何とかしようとしてもどうしようもない表現が多いですね。