先日、上司が別の同僚のことを「目から鼻に抜けるような社員だ」と言っていたんですね。
その言葉を聞いて、「えっ、目から鼻に何が抜けるの?」、「それって誉め言葉なの?」と一瞬、混乱してしまいました(汗)
そこで、今回は、「目から鼻に抜ける」の意味や使い方(例文)、そして類語などについて解説をしていきます。
「目から鼻に抜ける」の意味
「目から鼻に抜ける」とは、非常に利口で物事の判断が早いという意味です。
「目から鼻に抜ける」の語源
ただ、この意味だけを聞いても、何で、こういった意味になるのか、ピンと来ない方も多いのではないかと思います。
実は、この表現の語源には2つの説があります。
一つは、目で見たものを、鼻でも素早く嗅ぎ分けるということから、視覚と嗅覚を連動させて、素早く使って判断できるという意味で使われるようになったという説があります。
そして、もう一つは奈良時代の大仏を造った時のエピソードから来ているという説です。
大仏を造る中で、最後に目玉を入れたところ、目の中で作業をしてた職人が閉じ込められてしまいました。
普通だったら、大仏の中に閉じ込められてしまって、パニックになってしまう状況ですよね。
しかし、その職人は、機転を利かせて、大仏の鼻の穴から出て来たというのです。
ですから、この語源だと、目から鼻に抜けるのは、“人”ということになります。
「目から鼻に抜ける」の例文・使い方
次郎
太郎
- 困難に直面した時に彼がやったことは、まさに目から鼻に抜けるような妙案だった。
- 目から鼻に抜ける妻は、夫のピンチを何度も救った。
- 彼は、まさに目から鼻に抜ける天才だった。
「目から鼻に抜ける」の類語
「目から鼻に抜ける」の類語としては、
- 一を聞いて十を知る
- 一を以て万を知る
という表現があります。
いずれも、理解が早い、カンが鋭い、のみ込みが早い、物覚えが良いという意味を含んでいます。
「目から鼻に抜ける」は誉め言葉
「目から鼻に抜ける」という言葉は、あまり使わない表現だとも言えます
ですから、「君は、目から鼻に抜ける人だ」と聞いても、一瞬、誉められているのか、よく分からない人もいらっしゃるかと思います。
実際、“抜ける”と聞いたら、どこか抜けているような間抜けな奴だと思う人もいるかもしれません。
ただ、この言葉は、立派な誉め言葉なので、素直に喜んで大丈夫です!