こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
この間、仕事のミスをした同僚が社長に別室に呼ばれたんですね。
後で、心配になって、その同僚に話を聞いてみると、「何も言い訳は出来なかったから、首をすくめて説教を聞き続けるしかなかったよ。」と話していました。
首をすくめる同僚の後ろ姿をイメージしながら、少し不憫に思ってしまいましたが・・・
ということで、今回は、「首をすくめる」の意味、例文、類語について解説をしていきます。
「首をすくめる」の意味
「首をすくめる」とは、元々は、不安や恐怖から首を縮めるという意味でしたが、そこから、驚いたり、恐れ入ったり、照れたり、謙虚になったりする時などにも幅広く使われている慣用句です。
首をすくめる時は、首だけを縮める時もありますし、あきれた時などは、欧米人のように両手を挙げて、肩を少し上げながら首をすくめたりもしますよね。
その時の体全体の動きによっても、首をすくめる時の意味はニュアンスが変わります。
「首をすくめる」の例文
次郎
太郎
という感じで「首をすくめる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- すぐ近くで大きな爆発音が聞こえたので人々は思わず首をすくめた。
- ノーベル賞を受賞した教授は、謙虚に感謝をしながら、首をすくめた。
- お化け屋敷に行ったが、恐怖で首をすくんだ。
- 彼は優勝をした後も、課題はまだまだ多いと首をすくめながら話した。
- 会社では、カリスマのある社長が、「家の中では妻の手伝いばかりさせらているんだよ」と首をすくめて話していたので、周りの社員はそのギャップに驚いていた。
「首をすくめる」の類語
「首をすくめる」には以下のような類語があります。
「肩をすくめる」との違いは?
「肩をすくめる」は、恐れ入ったり、呆れたり、不本意であったりしているしぐさを意味します。
呆れた時によく使うので、両手を挙げて肩を少し上げながら縮める欧米の動作のニュアンスと非常に似た表現だと言えます。
ただ、慣用句として使う場合は「首をすくめる」も「肩をすくめる」も同じような意味で使います。
その一方で、肉体的な動作の観点から言うと、寒さを感じた時は、「首をすくめる」の方を使います。
あと、大きな爆発音など、週刊的な驚きや恐怖の中を感じた時も「首をすくめる」という表現を使います。
「身を縮める」との違いは?
「身を縮める」とは、恐怖などから、体をすくめる、体を小さくするという意味です。
「首をすくめる」と身も縮まるので、そういった意味で、驚いたり、不安を感じたりした時は、同じような意味で使えますね。
ただ、「身を縮める」を慣用句として使うのは、不安や恐怖を感じる時だけで、恐れ入ったというニュアンスの時は使いません。
まとめ
「首をすくめる」は、驚いた時、恐れ入った時、不安を感じた時、恐怖を感じた時に首を縮めるしぐさを意味する慣用句です。
「首をすくめる」には、「肩をすくめる」や「身を縮める」など似たような表現があり、体の動作は似ていますが、どういった感情を表現したいかによって適切な表現は変わってくるので、うまく使い分けて下さいね。