先日、テレビであるコメンテーターの方が、「語弊があるかもしれませんが、働ける人は、定年なんかしないで70代でも80代でも仕事をしてもらうのが良いと思う。」と発言していました。
その時、「語弊がある」という表現を聞いて、この人もかなりギリギリの線を攻めてくるなあと思いまして・・・
そこで、今回は、「語弊がある」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。
「語弊がある」の意味
「語弊がある」とは、言葉の使い方が適切ではなかったので、誤解や弊害があるという意味です。
語弊とは、簡単に言ってしまえば、言葉の使い方によって生じる害です。
言葉は、使い方次第で、相手に対して、本来の意図とは違った解釈をされてしまう時がありますよね。
それを事前に察した場合は、相手が不快な気持ちにならいよう、「語弊があるかもしれませんが」と言ったりして、事前に予防線を張る時に使ったりします。
また、誰かの定義や発言が誤解を与える可能性があることを戒める時にも、語弊があるという表現を使う時があります。
「語弊がある」の例文・使い方
次郎
太郎
- パチンコをギャンブルではないと断言するのは語弊がある。
- 彼は確かに新しいビジネスに挑戦してうまくいかなかったが、失敗したと断言するには語弊がある。
- この曲のジャンルは、ロックだと限定してしまうことには語弊がある。
- 語弊があるかもしれないが、彼が出来るなら俺だって出来る。
- あの説明だと、語弊があって、誤解を招く可能性があるから言い方は気を付けた方が良い。
- 全ての日本人が反対したというのは語弊があるかもしれないが、それでも、その政治家の政策には疑問を感じるという声が多く挙がった。
- 流行と言えば、誤解があるかもしれないが、最近の業界ではこの手法が好まれる傾向がある。
- パワハラと言えば、語弊があるかもしれないが、彼は、そうとも受け取れるような圧力を上司から受けていた。
- 彼女は、語弊がある発言をしてしまったと思うが、ここは大目に目て欲しい。
「語弊がある」の類語
「語弊がある」は以下のような表現に言い換えることも可能です。
- 誤解を招く
- 誤った印象を与える
- 差しさわりがある
- 適切でない
いずれも、相手に間違った印象を与えてしまったりする時に使う表現ですよね。
まとめ
「語弊がある」は、言い方によって、誤解や弊害が生まれそうで、微妙な時によく使う慣用句です。
本当は、語弊が生じない言い方が理想なのかもしれません。
ただ、そういう言い方は、一般的に平凡すぎたり、或いは、適当な表現が見つけられない場合も多々あるものです。
それに、たとえ語弊があっても、それを恐れずに言わなければならないことが時にはあるものですからね。
ですから、そんな時は、事前に謝ったり、フォローしたりするために「語弊がある」という慣用句を有効活用してみて下さい。