こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
昔、地震が起こった時に、「地震が起こった時は、着の身着のまま家を飛び出しました」という話を耳にしたことがあったんですね。
その時、「着の身着のまま」という言葉が気になりました。
「着」という字が2回も使われているので、少し変わった言葉だなとも思いまして・・・
そこで、今回は、「着の身着のまま」の意味や使い方(例文)などについて解説をしていきます。
「着の身着のまま」の意味
「着の身着のまま」とは、今、着ているもの以外のものは何も持っていないことを意味します。
読み方は「きのみきのまま」です。
また、この言葉は、自分の意志で他の服を持たないという意味では、使われません。
あくまでも、災害など何か突然のことがあったために、やむを得ない状況の中で、他の服を持てなかったという意味で使うので、その点は注意して下さいね。
「着の身着のまま」の使い方・例文
次郎
太郎
という感じで「着の身着のまま」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 自宅で火事が起こって、かろうじて家から逃げることが出来た男性は、着の身着のまま、呆然と立ち尽くすしかなかった。
- その国の人達の多くは、内戦を避けるため、着の身着のまま国を脱出して難民生活を送ることになった。
- 父親と大喧嘩した後、長男は着の身着のまま、家を飛び出してしまった。
「着の身着のまま」の誤用に注意
時々、「今日は天気が良いので、着の身着のまま、出かけることにした」と表現したりする人がいらっしゃいます。
ただ、この言葉は、自分の意志で他の服を持たないという意味では使っているので誤用です。
そういった時は、「着の身着のまま」ではなく、「気の向くままに」を使った方が良いでしょう。
まとめ
「着の身着のまま」は、火災や地震などの災害で逃げ出した時など、何も準備が出来ていないというニュアンスを伝える時に使う言葉です。
ただ、中には、「気の向くまま」という主体的なニュアンスで、「着の身着のまま」という言葉を誤用している方もいらっしゃいます。
「着の身着のまま」は間違えやすい日本語との一つとしても挙げられているので、正しく使えるようにしていきましょう!