こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
つい先日まで、現代人があっと驚くようなミステリーの話を紹介するテレビ番組があったのですが、いつの間にか終わっていました。
それに対して友達が「みんなが驚く話を探すのは本当に大変だからね。万策尽きたんだよ。」と話していたんですね。
その時、「万策尽きる」という言葉が気になったので、ここでは、意味、例文、類語、そして反対語について解説をしていきます。
「万策尽きる」の意味
「万策尽きる」とは、あらゆる方法を試してみたけれども、どれもうまくいかず、他にもう対策がないという意味です。
もちろん、それでも諦めなければ何か策は出て来るのかもしれません。
しかし、それ以前に「やるだけのことはやったのだから、出来なくてもしょうがない」という諦めや絶望したようなニュアンスを伝える時に使う言葉です。
「万策尽きる」の例文
次郎
太郎
という感じで「万策尽きる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 景気を良くするために、あらゆる政策を行ってきたが、思うような結果が出ないまま、万策尽きてしまった。
- そのボクサーは万策尽きたかに見えたが、起死回生のクロスカウンターパンチで、見事な逆転勝利を収めた。
- その人気アニメは最初はものすごく面白かったが、万策尽きたのか、途中から一気につまらなくなってしまった。
- 彼の身の潔白を証明するために、全力を尽くしたが、最後は万策尽きて、彼を救うことが出来なかった。
「万策尽きる」の類語
「万策尽きる」には以下のような類語があります。
- もう打つ手がない。
- 崖っぷち
- 八方塞がり
- お手上げ
- ギブアップ
- 袋のネズミ
- 観念する
- 刀折れ矢尽きる
- 万事休す
- 四面楚歌
類義語も見ても分かるように万事休すは、絶対絶命の状態に陥ったことを意味しますが、さらにいくつかの類語について詳しく解説をしていきます。
「万事休す」との違い
「万事休す」とは、何もかもおしまいだという意味です。
そして、その前には、万策尽きたということが前提となっているので、「万事休す」と「万策尽きる」は基本的に同じ意味だと言えます。
あとは、すべてをやり尽くしたことを強調したければ、「万策尽きる」を使って、もうおしまいだという観点を強調したければ、「万事休す」を使うと良いでしょう。
万事休すの意味・使い方・逆の言葉!誤用が多いワケとは?「刀折れ矢尽きる」との違い
「刀折れ矢尽きる」は、戦う手段や物事に立ち向かう手段が尽きてしまったという意味です。
やることはすべてすべてやり尽くしたという観点では、「万策尽きる」と同じ意味です。
敢えて違いを言うとすれば、「刀折れ矢尽きる」は、戦場でのイメージがありますし、「万策尽きる」は、頭の中で考える作戦というイメージがありますので、好みに応じて使い分けると良いでしょう。
「万策尽きる」の反対語
「万策尽きる」の反対語には、「道が開ける」や「途が開ける」という慣用句があります。
どちらも絶望的だった状態から、解決の糸口が見えるという意味です。
まとめ
「万策尽きる」は、あらゆる方法や手段をやり尽くして他にやることがないという意味ですが、何をやっても、どうしてもうまくいかず、途方に暮れてしまう時ってありますよね。
そういった時には、「万策尽きる」という慣用句を使ってみて下さい。
もちろん、それでも諦めずにがんばって、「道が開ける」ことを願っています!