こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
この間、友人が、手術を受けた時のことを話してくれていました。
その友達は、「手術は本当に怖かったけど、もう、まな板の上の鯉だと思って、いい意味で諦めて医者に任せることにしたよ。」と語っていたんですね。
その時、「まな板の上の鯉」って言う時の鯉って、じたばたしているのかな、それとも諦めてただヒクヒクしているのかなといろいろと考えてしまいました(笑)
そこで、ここでは、「まな板の上の鯉」の意味や例文などについてお伝えしていきます。
「まな板の上の鯉」の意味
「まな板の上の鯉」とは、相手のなすがままに任せるしかないという状況を意味します。
まな板の上に乗せられた鯉は、水の中にいる訳でもなく、もうどうしようもない立場にあります。
逃げることも出来ず、調理されるまでは待つしかない状態のことをたとえたことわざになっています。
「まな板の上の鯉」はジタバタしてる!?
ただ、鯉は人間ではないので、「生きたまま、まな板の上に乗せられたら、激しく抵抗するのではないか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実際、鯉はそのまままな板の上に乗せると、最初はジタバタと激しく抵抗するのだそうです。
ただ、板前さんは、鯉の側線(魚が水中で水圧や水流の変化を感じる器官)を包丁の裏で撫でて失神させるとのこと。
その結果、文字通り、まな板の上の鯉の状態になるという訳なんですね。
「まな板の上の鯉」の使い方・例文
次郎
太郎
という感じで「まな板の上の鯉」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 裁判所の判決を待つ被告人は、まな板の上の鯉になるしかなかった。
- 仕事で大きなミスをしたが、今からだとどうしようも出来ないので、まな板の上の鯉になって上司からの処分を待つしかない。
- 胃の検査でバリウムを飲んだ後は、まな板の上の鯉になって、スタッフの指示に従いながら、検査を受けることになった。
まとめ
まな板の上の鯉という言葉を最も使うシーンと言えば、やっぱり手術の時ではないでしょうか。
手術は怖いけれども、自分では、もうどうしよも出来ず、手術台の上で待つしかない時、「まな板の上の鯉になるんだ」と何度も自分に言い聞かせるのは私だけではないかと思います。
実際、こういう時に「まな板の上の鯉」ということわざは、気持ちを落ち着かせるためにとても役立つ言葉だと思います。
人生の中では、ジタバタせずに良い意味で諦めた方が良い時もあります。
そういった時は、このことわざをうまく活用してみてはいかがでしょうか?