以前、英語を勉強していた時、先生から「語学は、習うより慣れろだよ」と口を酸っぱくして言われていました。
その時、「習うより慣れろ」って、反対の意味の言葉もあるのかなといろいろ考えておりまして・・
そこで、今回は、「習うより慣れろ」の意味、例文、類語、英語での表現、そして反対語の有無について解説をしていきます。
目次
「習うより慣れろ」の意味
「習うより慣れろ」とは、人から教わったり、本を読んで学んだりするよりも、自ら実際に経験して、体で覚えた方が身に付くという意味です。
習うことで得られるものは知識です。
その一方で、慣れることで得られるものは経験ですね。
ですから、知識よりも経験の方がより大切だという時にこの慣用句をよく使います。
「習うより慣れろ」の例文
次郎
太郎
という感じで「習うより慣れろ」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 学校でいろいろ学んでも、仕事ではなかなか役に立たないことも多い。とにかく習うより慣れろだ。
- 英語学習は、習うより慣れろで、学校で勉強するだけでなく、ネイティブの人と話すことがすごく大切だ。
- ビジネスは、知識を学ぶことも大切だが、習うより慣れろで、現場でたくさん失敗しながら、覚えることがたくさんある。
- 恋愛テクニックは、習うより慣れろが鉄則で、とにかく自分から積極的にアプローチすることが大切です。
- 伝統芸能は、習うより慣れろで、長年の経験が物をいう世界である。
「習うより慣れろ」の類語
「習うより慣れろ」には、以下のような類語があります。
「百聞は一見にしかず」
「百聞は一見にしかず」は、百回聞くより、たった一回だけでも、直接、自分の目で見る方が確実だという意味です。
百回聞くことは、「習うより慣れろ」の「習う」に該当しますし、一見することは「慣れる」と近い意味がありますね。
ただ、「百聞は一見にしかず」は一回見るだけで十分だという時に使いますが、「習うより慣れろ」では、ある一定期間、慣れることの大切さを伝える時に使うので、用途は異なるケースが多いです。
百聞は一見にしかずの意味・例文・類語などについて徹底紹介「亀の甲より年の功」
「亀の甲より年の功」とは、年長者の経験から得た知識や技術は非常にありがたいものだという意味です。
経験の大切さを強調しているという点で、「習うより慣れろ」と共通した意味を持っています。
亀の甲より年の功の意味・由来・例文・類語!なぜ亀の甲と比べる?「学問なき経験は、経験なき学問に勝る」
「学問なき経験は、経験なき学問に勝る」は、イギリスのことわざです。
何かを習得していく上で、学問も経験も大切ですが、ここでは、「学問なき経験」と「経験なき学問」と非常に極端な例を比較しています。
ただ、そこでより大切なのは、「学問なき経験」だと言っているので、その点では「習うより慣れろ」と同じ意味です。
「習うより慣れろ」を英語で言うと?
「習うより慣れろ」という概念は英語圏でもあります。
英語で表現する時は、以下のような表現があります。
- Practice makes perfect.(実践が完璧を生み出す)
- Experience is the best teacher. (経験は最高の師)
- Let your body do the work.(体のなすがままにうらせよ)
「習うより慣れろ」の対義語・反対語はある?
では、「習うより慣れろ」の対義語や反対語はあるのでしょうか?
実際、経験よりも知識が大切だということわざや慣用句を探してみると分かりますが、該当する対義語や反対語はありません。
ただ、「習うより慣れろ」に反対意見を唱える人はチラホラといらっしゃいます。
といっても、それは知識の方がより大切だと主張するよりは、「習うより慣れろ」を強調し過ぎると、「習う」ことを軽視してしまう傾向があるので、それに対して反対するという感じです。
「習う」ことと「慣れる」ことの関係性
「習う」ことと「慣れる」ことの関係性について考えてみた時、やはり、バランスが重要だと思います。
なぜなら、習うことをせずに、慣れることだけを行うと自己流になって、いつしか限界を迎えてしまうことがあるからです。
例えば、海外に移住すると、その国の言葉を自然と話せるようになりますが、学校で学ばないと、文章をなかなか書けなかったりするものです。
逆に、語学学校にも通った上で、海外生活をすれば、かなり完璧に外国語を話せるようになります。
「習う」ことは、方向性を決めるための羅針盤のようなものです。
また、「習う」ことによって、より効率的な方法を知ることが出来ます。
ただ、方向性や方法を知っただけでは、具体的には何も始まらないので、あとは「慣れる」、つまり実践することが大切になってくる訳です。
そういったインプットとアウトプットのバランスをうまく取りながら、より早く成長をしていくことが出来ればいいですよね。