先日、友人がハワイ旅行から帰って来た「ハワイは素晴らしいところだと聞いていたけど、実際に行ってみると予想以上だったよ。やっぱり百聞は一見にしかずだね。」と話していました。
その時、「百聞は一見にしかず」ということわざが気になりましたので・・・
ここでは、百聞は一見にしかずの意味や例文、類語、そして四字熟語で該当する言葉まで解説をしていきます。
「百聞は一見にしかず」の意味
「百聞は一見にしかず」とは、百回聞くより、たった一回だけでも、直接、自分の目で見る方が確実だという意味です。
また、見るだけでなく、経験することも大切だと強調する時もこのことわざは、よく使われます。
「百聞は一見にしかず」は、四字熟語で、百聞一見(ひゃくぶんいっけん)と略されることもあります。
このことわざは、中国の漢の時代に、漢の皇帝が敵国の勢力について、部下の将軍に尋ねたところ、その将軍は、「百聞は一見に如かず」と言って、自ら視察に行き、そこから戦略を練って見事に撃退したという話に由来しています。
「百聞は一見にしかず」の根拠は?
時々、「百聞は一見にしかずの根拠は?」と考える人もいらっしゃいます。
ただ、花の美しさや人の顔の特徴などは、いくら耳で伝え聞くよりも、一度、直接、見て確認した方が、断然はっきり分かるものです。
それだけ、見ることは聞くことよりも、理解度を一気に高める力があるということも、皆さんも普段の生活で感じていらっしゃるのではないでしょうか?
「百聞は一見にしかず」の意味を深堀り
実は、「百聞は一見にしかず」には、続きがあるというのをご存知でしょうか?
具体的には以下のように4部構成になっているのです。
- 百聞は一見にしかず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)
- 百見は一考にしかず(ひゃっけんはいっこうにしかず)
- 百考は一行にしかず(ひゃっこうはいっこうにしかず)
- 百行は一果にしかず(ひゃっこうはいっかにしかず)
つまり、”聞く<見る<考える<行う<成果”という順番で重要度が上がっていく訳ですね。
これは、仕事やビジネスの世界では、よく言われる教訓です。
ビジネスの世界では、
- 何度、聞くよりも、直接、自分の目でみることが大切
- 見るだけじゃダメ、しっかり考えないと
- 頭の中で考えていても、実際に行動しないと
- いくら、がんばって行動しても最終的には成果が出ないと
という話を聞く人も多いのではないかと思います。
ちなみに、「百聞は一見にしかず」の後に「百見は一触にしかず」といっていた人もいますが、これは、『グラップラー刃牙』という漫画で範馬勇次郎という人物が語っていた言葉です。
「百聞は一見にしかず」の使い方・例文
次郎
太郎
- あのピッチャーの投げる球は本当にホップしてくるんだよ。百聞は一見にしかずだから、一度、YouTubeでチェックしてみてよ。
- この映画は、良いレビューがいっぱいあるけど、本当に面白いのかな?よし、百聞は一見にしかずだ!実際に見てみよう。
- 君に会わせたい女の子がいるんだけど、本当にかわいいんだよ。百聞は一見にしかずだから、一度、会ってみない!?
「百聞は一見に如かず」の類語
最後に、「百聞は一見に如かず」の類語についてお伝えしていきます。
- 論より証拠(ろんよりしょうこ)
- 鯛も鮃も食うたものが知る(たいもひらめもくうたものがしる)
- 聞いた百より見た一つ(きいたひゃくよりみたひとつ)
- 習うより慣れろ(ならうよりなれろ)
こういった言葉を聞くと、やっぱり耳で聞いているだけじゃダメなんだなあという気持ちになってくるものですよね。
まとめ
今は、情報化社会と言われ、インターネットを通じて、世界中のありとあらゆる情報を簡単に入手できる時代となって来ました。
しかし、莫大な情報に触れる中で、いろいろな話を聞くだけで、「知っているつもり」、「分かっているつもり」になっていることって意外に多いのではないでしょうか?
こういう時代だからこそ、「百聞は一見に如かず」で、様々なことを見て経験することの重要性が増しているのかもしれませんね。
もちろん、見るだけでなく、考える、行動する、そして成果を上げることも大切だということで・・・