こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
最近、近所の美味しいと評判のレストランが出来たのですが、そこに行った友達に感想を聞いてみたんです。
そしたら、「そこで食事をしていた人達はみんな、あまりの美味しさに目を丸くしていたよ。」と話していました。
その時、「目を丸くする」という表現が気になったので・・・
ここでは、意味、例文、類語、そして似た意味の慣用句との違いについて解説をしていきます。
「目を丸くする」の意味
「目を丸くする」の慣用句としての意味は、「驚いて目を大きく見開く」です。
人は、何か驚いたことがあると、目を大きく開いたりしますよね。
目は普通の状態だと横に長細いという印象がありますよね。
ただ、目を大きく開くと、黒目が上まで見えるようになります。
黒目は、丸くなっているので、その様子を指して「目を丸くする」と表現するのです。
「目を丸くする」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「目を丸くする」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 新しく入社してきた社員の仕事の早さに同僚たちは目を丸くした。
- 同窓会へ行った時、親友のあまりの変貌ぶりに目を丸くしてしまった。
- 値段を書いてない寿司屋で美味しい寿司を堪能したが、会計の時、あまりの金額の高さに目を丸くした。
- 久しぶりに出会った彼女は、目を丸くするぐらい綺麗になっていた。
「目を丸くする」の類語と
「目を丸くする」には以下のような類語や連想される表現があります。
- 脱帽する
- 言葉を呑む
- 目を見開かされる
- 感心する
- 言葉を失う
- 度肝を抜かれる
- 驚愕する
- 目を見張る
- 舌を巻く
似た意味の慣用句との違い
次に、似た意味の慣用句をいくつかピックアップして、共通した意味と違いについて解説をしていきます。
「目を見張る」との違い
「目を丸くする」と似た意味の慣用句として「目を見張る」という表現があります。
「目を見張る」とは、驚いたり、怒ったり、感心したりして目を大きく開くという意味です。
どちらも驚いて目を見開くという点では、同じ意味です。
ただ、「目を丸くする」は単純に驚く場合によく使われることに対し、「目を見張る」は、驚くだけでなく、良い意味でも悪い意味でもずっと見てしまうというニュアンスが含まれています。
例えば、
- 彼女の演技の素晴らしさは目を見張るものがある(ずっと見ていたい気持ちがある)
- あまりの目の悪さに目を見張った(ついつい見てしまう)
といった感じです。
一方、ただ驚きを強調したい場合は、「目を見張る」よりも「目を丸くする」を使った方が適切です。
例えば、食事や物の値段が想像以上に高かった場合は、「あまりの金額の高さに目を丸くする」みたいな感じで「目を丸くする」を使いますよね。
目を見張るものがあるの意味・例文!それって誉める時だけ?「舌を巻く」との違い
「目を丸くする」と同じように体の一部を使った表現として「舌を巻く」という慣用句も類語の一つです。
「舌を巻く」も驚きを表すという意味では、「目を丸くする」と同じです。
ただ、「目を丸くする」は驚いたこと全般に使えるのに対して、「舌を巻く」は、あまりにも優れていることに対して驚いた時に限定して使う表現となります。
舌を巻くの意味・由来・例文・類語!なぜ驚きの表現となるのか?
まとめ
「目を丸くする」は驚いたことを強調したい時に便利な慣用句です。
慣用句の中には、直接的な表現ではなく、たとえを使った表現も多いですが、「目を丸くする」の場合、驚いた時は、目を大きく見開いて黒目が丸く見える時が実際に多いので、文字通りの表現だと言えますね。
目は口ほどに物を言うということわざもありますが、目は、人間の感情を表すという点で、非常に興味深いなと思います。