先日、友達と話していたら、「うちの上司に企画書を提出しているんだけど、重箱の隅をつつくようなフィードバックをされてばかりで、全然、話が前に進まないんだ」と嘆いてしました。
その時、重箱の隅をつつく人って本当に困ったものだなあと思いつつ、由来などが気になりまして・・・
そこで、ここでは、「重箱の隅をつつく」の意味、由来、例文、類語、そして英語での表現についてお伝えしていきます。
目次
「重箱の隅をつつく」の意味
「重箱の隅をつつく」とは、どうしてもいいような細かいことばかり取り上げて、口うるさく指摘することを意味します。
このような行為をする人は、周りの人達から必ずといっていいほど嫌がられます。
また、物事の本質を理解していないことを指摘するニュアンスも含まれます。
「重箱の隅をつつく」の由来・語源
「重箱の隅をつつく」は、元々、楊枝で重箱の隅をほじくることから出来たことわざです。
重箱とは、料理を盛るための、蓋つきの容器で、1重~5重のものがあり、お正月、花見、運動会など、めでたい時や何かイベントの時によく使われています。
あとは、うな重も重箱に詰めて食べますよね。
重箱には、豪華な料理を入れるイメージがあり、そういった料理は、重箱の真ん中など、一番目立つところに置いてあります。
ただ、そういったメインの部分を見ようとせず、重箱の4隅に残った米粒など細かいものばかりを楊枝で取り上げて食べることが由来となりました。
実際、そのような食べ方は、決して褒められた食べ方ではありません。
「重箱の隅をつつく」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「重箱の隅をつつく」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- この映画と原作漫画の違いを重箱の隅をつつくぐらいの感覚で細かくチェックしてみた。
- 今、国にとって重大な事件が起きているのに、国会で重箱の隅をつつくような議論ばかりをしていてもしょうがない。
- 彼は、結婚したい人の条件に関して、重箱の隅をつつくほど、こだわってしまうので、なかなか結婚が出来ない。
- 英語教育は、重箱の隅をつつく指摘をするのではなく、多少間違ってもいいから自信をもって英語を話せるようにすることが本来の目的だと思う。
- 完璧主義の人の中には、重箱の隅をつつく性格の人が多い。
- その先輩は、重箱の隅をつつくような注意ばかりするので、後輩から嫌われていた。
「重箱の隅をつつく」の類語
「重箱の隅をつつく」は以下のような類語があります。
- 重箱の隅を突く
- 重箱の隅を穿る(ほじくる)
- 重箱の隅を楊枝で穿る(ほじくる)
- 粗を探す
- ケチをつける
- 言葉尻をとらえる
- 難癖をつける
- 枝葉末節にこだわる
- 揚げ足を取る
「重箱の隅をつつく」は四字熟語で表現できる?
「重箱の隅をつつく」という慣用句を、直接、表現できる四字熟語はありません。
ただ、「重箱の隅」という部分は、「枝葉末節(しようまっせつ)」という四字熟語と同じような意味になります。
「枝葉末節」とは、幹が主要なものであることに対して、枝や葉、そして末の方の節ふしなど、主要でない些細なことを指します。
そして、「枝葉末節にこだわる」という表現が、「重箱の隅をつつく」と類似表現となります。
「揚げ足をとる」との違いは?
「揚げ足をとる」とは、人の言葉尻やちょっとした失敗を取り上げて、相手を責めることを意味します。
「重箱の隅をつつく」とも同じような意味で使うことも多いですが、「揚げ足を取る」方が、より相手を攻撃する意図が強いニュアンスがありますね。
「重箱の隅をつつく」を英語で表現すると?
「重箱の隅をつつく」は英語で以下のように表現することが出来ます。
- nitpick:シラミ(nit)を拾う(pick)という意味
- split hairs:髪(hairs)をかき分ける(split)という意味