こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
以前の職場で、上司の人をとにかく嫌がる女性がいたんですね。
「どうしてそんなに嫌いなんですか?」と聞いてみたら、「言うことやることの一つ一つが癇に障るの~」と言っていました。
その時、彼女の気持ちはある程度、理解しながらも、「癇って一体なんだ?」といろいろ考えてしまいました。
そこで、今回は、「癇に障る」の意味や使い方、そして類語などについて解説をしていきます。
「癇に障る」の読み方は?
「癇に障る」は、「かんにさわる」と読みます。
似たような言葉で、「癪に障る」(しゃくにさわる)という表現があります。
「癇」も「癪」も難しい漢字を使っているので、混同しないように気を付ける必要がありますよね。
「癇に障る」の意味
「癇に障る」とは、気に入らず、腹立たしく思うという意味です。
ここで、「癇(かん)って一体何?」と思う方は多いかと思いますが、「癇」には、
- ひきつけなどを起こす病気
- ちょっとしたことにも興奮し、いらいらする性質
という意味があります。
また、「障る」は、ここでは「ある感覚器官にふれて、嫌なものとして受け取られる」という意味です。
ですから、「癇に障る」を説明すると「癇にふれてしまって、腹立たしくなる」という感じになります。
「癇に障る」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「癇に障る」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 結婚をして愛が完全に冷めてしまったのか、夫の言動一つ一つが癇に障る。
- 緊迫した場面では、ちょっとしたカメラのシャッター音が選手の癇に障る場合があるので、気を付けないといけない。
- あの人は、意図的に彼の癇に障る行動をして挑発してきた。
- 彼の「ガハハ」という笑い方は何だか癇に障るなあ。
「癇に障る」の類語
次に「癇に障る」の類語をご紹介します。
「癪に障る」との違いは?
「癇に障る」の類語として、代表的なのは「癪に障る」(しゃくにさわる)です。
「癪に障る」も、気に入らなくて腹が立つという意味なので、腹が立つという点では、「癪に障る」とは、ほぼ同じ意味だと言えます。
基本的には同じような状況で使うことが多い言葉ですが、敢えて違いを言うならば、
- 癇に障る:相手の言動自体に対して腹が立つ
- 癇に障る:自分の思い通りにならないことに対して腹が立つ
という感じで使い分ける時もあります。
癪に障るの意味・例文・類語を徹底解説!どんな時によく使う?「気に障る」との違いは?
「気に障る」という類語も、「癇に障る」と意味がよく似ています。
「気に障る」は、嫌な気持ちにさせるとか、感情を害するという意味ですが、「気に障る」よりも「癇に障る」方がもっとイライラ感が伝わって来ます。
「癇」の方が不快感は強いので・・・
その他の「癇に障る」の類語
この他にも「癇に障る」には以下のような類語があります。
- イラっとさせる
- ムカつく
- カチンとくる
- 怒りがこみ上げる
- 虫酸が走る
- 鼻につく
まとめ
世の中には確かに、癇に障る言い方や、癇に障る笑い方、あるいは癇に障る行動をする人って確かに存在しますよね。
そういう人を目の前にすると、感情的に思わず反応してしまうのも、気持ち的にはよ-く分かります。
ただ、あまり過剰に反応してしまうと、逆にこちらの方が疲れてしまうこともあるので・・・
癇に障る人がいても、冷静さを保つ訓練も時には必要だと思いますよ。