先日、30代後半で婚活をしていた知人が見事に結婚することが出来たのですが、「こんな自分でも結婚が出来るなんて、割れ鍋に綴じ蓋だなあ。」と言っていたんですね。
その時、「割れ鍋に綴じ蓋」って悪い意味で使うのではと思ったのですが・・・
そこで、今回は、「割れ鍋に綴じ蓋」の意味、語源、使い方、そして類語についてお伝えしていきます。
目次
「割れ鍋に綴じ蓋」の意味
「割れ鍋に綴じ蓋」の読み方は「われなべにとじぶた」です。
このことわざには、以下のような意味があります。
- どんな人にも、ふさわしい配偶者は必ずいる
- 両者は似通った物同士である
- 夫婦は似た物同士が良い
「割れ鍋に綴じ蓋」の語源
割れ鍋とは、文字通り割れた鍋であり、綴じ蓋とは、壊れた部分を修理した蓋を意味します。
「割れ鍋に綴じ蓋」は、元々、破損した鍋も含めて、どんな鍋にもそれ相応の蓋があるという話が語源となって出来たことわざです。
そこから、どんな人にも相応しい人はいるとか、似た者同士であるという意味が生まれました。
「割れ鍋に綴じ蓋」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「割れ鍋に綴じ蓋」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 事件を起こした夫も酷い人だが、妻も近所ではかなり評判が悪く、やはり割れ鍋に綴じ蓋なのだと実感した。
- 割れ鍋に綴じ蓋という言葉もあるぐらいだから、結婚相手は必ず見つかるはずだ。
- 当時の会社は、割れ鍋に綴じ蓋で、出来損ない同士の集まりだったが、そこから皆が力を結集して会社は一気に発展した。
- 玉の輿に乗りたい女性は多いが、長い目で考えれば、割れ鍋に綴じ蓋で、自分と相性の合う人と結婚をするのが一番良い。
- あの夫婦は、美男美女ではないけれども割れ鍋に綴じ蓋という通り、似た者同士で非常にうまくいっている。
- 究極的に言ってしまうと、すべてのカップルは、割れ鍋に綴じ蓋なんだと思う。
「割れ鍋に綴じ蓋」は悪い意味で使われる?
「割れ鍋に綴じ蓋」を使う際に気を付けないといけないのは、他人に対して使うと悪い意味として捉えられてしまう可能性があるということです。
その理由は、「破れ鍋」も「綴じ蓋」も欠陥品だというイメージがあるからです。
ですから、他人に対して使うと失礼になる可能性が高いので、使わない方が良いでしょう。
その一方で、自分の結婚や、夫婦関係を表現する際に使う場合は、謙遜するような意味になるので、まったく問題はありません。
「割れ鍋に綴じ蓋」の類語
「割れ鍋に綴じ蓋」には、以下のような類語があります。
「合わぬ蓋あれば合う蓋あり」
「合わぬ蓋あれば合う蓋あり(あわぬふたあればあうふたあり)」とは、物には適切な使い方があり、人にもそれぞれにふさわしい場所があるという意味です。
どんな人にも合う蓋、つまりその人にとって、相応しい人がいるという意味で使う場合は、「割れ鍋に綴じ蓋」と同じように使えますね。
「蓼食う虫も好き好き」
「割れ鍋に綴じ蓋(たでくうみしもすきずき)」とは、人の好みはそれぞれで随分と違いあるという意味です。
どんな人でも、その人のことを好きになるような人はいるだろう時にも使うので、そういった点では、「割れ鍋に綴じ蓋」と似たような意味があります。
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その他の類語
「割れ鍋に綴じ蓋」には他にも、以下のような類語があります。
- 牛は牛連れ、馬は馬連れ(同類や似た者同士は自然と集まりやすい)
- 似た者夫婦(夫婦は性質が似ている、或いはよく似た夫婦)
- 破れ鍋に綴じ蓋(割れ鍋に綴じ蓋と同じ意味)
まとめ
「割れ鍋に綴じ蓋」は、主に結婚や夫婦の話で使われることが多いことわざです。
自らの結婚や夫婦関係を説明する時は謙遜の意味を込めて、一方、他人のことを言う場合は、悪い意味であることを認識した上で、うまく使い分けて下さいね。