こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、20年ぶりに高校時代の友人に会ったのですが、その時に「お前も、随分、おっさんになったなあ。本当に光陰矢の如しだよ~」と言われました。
おいおい、おっさんになったのはお互い様だろと、軽く突っ込みつつ、“光陰矢の如し”というちょっときざった雰囲気の言葉が気になりました。
ここでは、「光陰矢の如しの」の意味・使い方・類語をお伝えすると共に、この言葉には続きもあるので、それも合わせて解説していきます。
「光陰矢の如し」の意味
「光陰矢の如し」とは、月日の流れが非常に速いという意味です。
ここでの光は“日”、陰は“月”を意味し、月日の流れがまるで放った矢のように速いという表現となります。
また、放った矢は二度と戻って来ないという意味も含まれていますので、そこから時間の大切さも強調されています。
「光陰矢の如し」の続き
「光陰矢の如し」という言葉は、中国の朱子の偶成という漢文の詩から来ています。
そして「光陰矢の如し」の言葉には、以下のような続きがありますので、漢文とその訳をご紹介していきますね。
少年易老學難成(少年老い易く学成り難し)
一寸光陰不可輕(一寸の光陰軽んずべからず)
未覺池塘春草夢(未だ覚めず池塘春草の夢)
階前梧葉已秋聲(階前の桐葉はすで秋声)
【意味】
少年もいつの間にか老いていくものなので、学問を大成させるのは難しい。
だから、少しの時間も軽んじてはいけない。
それにしても、池のほとりにある春草のような思いでいる時間は夢のように過ぎていく。
気付くと、階段の前の桐の葉は、もう秋の雰囲気だ。
特に私は、「少年老い易く学成り難し一寸の光陰軽んべからず」という部分が好きです。
この言葉を思い出すと、もっとがんばって勉強しなくちゃって素直に思えますので^^
「光陰矢の如し」の使い方・例文
次郎
太郎
- あんなに可愛かった子役が、おじさんの役をやっているなんて、光陰矢の如しだ。
- あともう少しで、あの歴史的な事件の時効を迎える。本当に光陰矢の如しだ。
- 若い時は、光陰矢の如しだと思うことが出来ずに、時間を浪費する人が多い。
- 気が付けば、大学生活も終わりだ。学生生活は振り返ってみれば、光陰矢の如しだなあ。
- 光陰矢の如しだから、今という瞬間を大切にしながら、生きていきたい。
「光陰矢の如し」の類語
「光陰矢の如し」の類語には、以下のような言葉があります。
- 烏兎匆匆(うとそうそう)
- 歳月人を待たず(さいげつながるるごとし)
- 月日に関守なし(つきひにせきもりなし)
- 光陰流水の如し(こういんりゅうすいのごとし)
- 歳月流るる如し(さいげつながるるごとし)
- 白駒の隙を過ぐるが如し(はkっくのげきをすぐるがごとし)
- 盛年重ねて来らず(せいねんかさねてきたらず)
- 今日の後に今日なし(きょうののちにきょうなし)
「光陰矢の如し」の意味を実感した時こそがんばれる時
私自身、「光陰矢の如し」の意味をしみじみ感じるようになったのは、年を取ってからです。
というか、歳を重ねれば重ねるほど、矢のスピードは速くなっているように感じます。
子供の頃は、早く大人になりたいと思っていたせいか、時のスピードは、すごくゆっくり進んでいるような気がしていました。
なので、自分の子供に「時間を大切にしなさい」といっても、ポカンとしながら、スマホでゲームばかりをやっているのは、当然かもしれませんね(笑)
逆に、「光陰矢の如し」の意味を実感した時こそ、あなたががんばれるタイミングなのかなって思います。