砂を噛むの意味・例文・類語!約6割の人が誤用している!?


先日、あるセミナーで「ビジネスで成功するために、砂を噛むような作業を繰り返さなければいけない時もある」という話があったんですね。

その時、「砂を噛む」って、味気ないという意味なのか、悔しい意味なのか、分からなくなりまして・・・

そこで、ここでは「砂を噛む」の意味、例文、類語、そして約6割の人が勘違いしている間違いについて解説をしていきます。

「砂を噛む」の意味

「砂を噛む」とは、味わいや面白味がまったくないことを意味します。

砂を噛んでも、まったく味がしないことが語源です。

実際に砂を噛む経験をした人は、ほとんどいないかもしれません。

ただ、時々、アサリを食べている時に砂が入っていると、間違って「ガリッ」と噛んでしまうと、あまりの味のなさに不快感さえ感じたことはいらっしゃいませんか?

ですから「砂を噛む」を慣用句として使う場合も、ネガティブな感情が含まれます。

約6割の人が誤用している間違いとは?

平成30年度「国語に関する世論調査」によると、「砂をかむよう」の意味とは、という問いに対して、

  1. 悔しくてたまらない様子:56.9%
  2. 無感想でつまらない様子:32.1%

という回答結果が出ました。

正しくは、2の「無感想でつまらない様子」なのですが、約6割の人達が、誤用しているという訳ですね。

実際、「砂を噛むような悔しい人生を過ごして来た」とか、間違った使い方をしているケースはいろいろなところで見かけます。

砂を噛むと、「何でこんなマズいものを噛まなければならないのか」と悔しい思いになるかもしれません。

また、「砂を噛む」と似たような表現で臍を噛む(ほぞをかむ)という慣用句がありますが、こちらは、「ひどく後悔する」という意味なので、混同している人もいらっしゃるかもしれませんね。

「砂を噛む」の例文・使い方

昨日、テレビで脱サラしてラーメン屋になった人の話を聞いたけど、生き方そのものが波乱万丈って感じで面白かったよ。

次郎

太郎

僕も、その番組を観たけれど、サラリーマン生活で砂を噛むよう日々が続いていたから、心機一転、脱サラしたって言っていたよね。そう思う人は多いけれど、そこから行動に移せることがすごいと思うな。

という感じで「砂を噛む」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • 彼女は専業主婦になってから、砂を噛むような日々が続くことにうんざりしていた。
  • 基礎研究で成果を挙げるには、砂を噛むような地道な実験を繰り返す必要がある。
  • 英単語の暗記とは、砂を噛むような地味な勉強の繰り返しである。
  • 明日の試験のことで頭がいっぱいで、食事をしても砂を噛むような味しかしない。
  • 公務員の仕事は安定しているが、砂を噛むような単調な人生になる可能性もある。

「砂を噛む」の類語

「砂を噛む」とか「砂を噛むような」を言い換えるならば、

  • まったく面白くない
  • つならない
  • 味気ない

という表現が該当します。

また、四字熟語で表現するならば、「無味乾燥」です。

「砂を噛む」は、悔しいいう意味で勘違いしやすい人が多いので、このような類語とセットで覚えておくと良いかもしれませんね。

まとめ

「砂を噛む」は、本来は、まったく面白くなくて無味乾燥だという意味ですが、間違って使っている人はたくさんいるという現状があります。

実際、「悔しい」という意味で使っても、通じてしまうことも多いです。

それでも厳密に言えば間違いなので、正しい意味は押さえておくことをお勧めいたします。