先日、私の友人が、ある有名な小説を読んだ後、「名著と呼ばれる作品は、なぜ、時を超えて胸に響くのだろう?」としみじみ語っていたんですね。
その時、「胸に響く」って似た言葉がいろいろあるなあと思いまして・・・
そこで、今回は、「胸に響く」の意味、例文、類語、そして英語での表現について解説をしていきます。
「胸に響く」の意味
「胸に響く」とは、人の言葉や行動に感動することを意味します。
「胸」は心と同じような意味で使われますし、「響く」には、感覚に訴えるというニュアンスがあります。
「胸に響く」は、感動すると言い換えても問題はありません。
ただ、感動の中でも、胸にジーンと来るような感動の時は、「胸に響く」という表現を使った方が、どのように感動したのかが、より具体的に伝わります。
どちらかと言えば、激しく感動するというよりは、静かではありますが、胸の奥まで浸透するようなニュアンスがあります。
「胸に響く」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「胸に響く」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 恩師からの愛情溢れる激励の言葉が胸に響いた。
- 彼女の歌声は、なぜここまで胸に響くのだろう?
- ポスターに書かれた「ありがとう」というメッセージが胸に響く。
- この映画は、登場人物もストーリーも強く胸に響くものであった。
- 有名な祭りに行って来たが、胸に響く太鼓の演奏に心から感動をした。
「胸に響く」の類語
「胸に響く」は、感動するという意味を持つ言葉なので、似たような表現はたくさんあります。
一言で感動するといっても、その深さや度合いには、いろいろなパターンがありますので、その時の状況に応じて使い分けると良いでしょう。
「心に響く」との違いは?
「胸に響く」の類語の中で、「心に響く」という表現がありますが、この二つの慣用句にはどういった違いがあるのでしょうか?
実際、「胸に響く」も「心に響く」もほとんど同じ意味として使えますし、そのまま言い換えることも可能です。
ただ、「胸に響く」の方が、より感動の熱量が大きいニュアンスがあります。
例えば、恋をした時などは、
- 胸がキュンとする
- 心がキュンとする
と言いますし、スポーツの試合ですごく感動した時は、
- 胸が熱くなる
- 心が熱くなる
と言ったりします。
ここでも「胸」と「心」の両方が使えますが、どちらかと言えば、「胸」を使った方が、より強い熱量を感じませんか?
あと、「胸に響く」は時々、物理的な感覚を表現する時にも使ったりします。
例えば、咳やくしゃみをすると胸に響くという感じです。
「胸に響く」を英語で言うと?
「胸に響く」を英語で言う場合、以下のような表現が使えます。
- touch one’s heart
- resonate with
- make an impression on
例文をは以下のようになります。
- Her song resonated with me. (彼女の歌は私の胸に響いた)
- He has told me his plan and it made an impression on me.(彼は自分の計画について話したが、それは私の胸に響いた)
- The story of this movie touched my heart.(この映画のストーリーは私の胸に響いた)
まとめ
「胸に響く」は、何かに感動した時に使う表現です。
実際、素晴らしいものを見たり、聞いたり、体験したりすると、胸がジーンと震えるのを感じる経験をした方もいらっしゃるかと思います。
そういった時には、是非、「胸に響く」を使ってみて下さい。