イタチの最後っ屁の意味・例文・類語を解説!それってどんな屁?


先日、ドラゴンボールの再放送を観ていたら、ベジータにエネルギー波を発射した後、 「イタチの最後っ屁ってヤツだ・・・、オラにはもう鼻くそをほじる力も残っちゃいねぇや・・・」 と言っていたんですね。

その時、「イタチの最後っ屁」ってどんな屁なのかなと思いまして・・・

そこで、今回は、「イタチの最後っ屁」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。

「イタチの最後っ屁」の意味

イタチの最後っ屁とは、土壇場に追い込まれた時に行う最後の非常手段を意味します。

また、最後に醜態を演じてから去るという意味もあります。

イタチ(鼬)には、追い詰められると、お尻から悪臭を放って、相手をひるませた隙に、その場から逃げようとする習性がありますが、「イタチの最後っ屁」は、そこから転じて出来たことわざです。

お尻からの悪臭と言えば、スカンクが有名ですが、スカンクもイタチ科です。

ちなみに、お尻からの悪臭は、厳密には、おならではなく、ブチルメルカブタンを主成分として分泌液です。

そして、この分泌液から出る異臭は、服につくと1ヶ月は臭いが取れないと言われているほど強烈です。

ですから、「イタチの最後っ屁」には、最後の強烈な抵抗というニュアンスだけでなく、醜いというニュアンスも含まれるという訳です。

「イタチの最後っ屁」の例文・使い方

取引先の人から聞いたんだけど、今月の売り上げは、かなり悪いから、赤字になるの覚悟で安売り販売しているんだってさ。

次郎

太郎

そんなイタチの最後っ屁みたいなことをしても、利益率が下がるだけだから、むしろやらない方がいいよね。

という感じで「イタチの最後っ屁」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • たとえ、試合に勝っていても相手チームは、イタチの最後っ屁のように必死に戦ってくるから、決して油断してはいけない。
  • 映画のラストーシーンで、追い詰められた敵役が、イタチの最後っ屁のように暴れまくった。
  • 不祥事の責任を問われた官僚は、イタチの最後っ屁のような言い訳を繰り返した。
  • この国が行っていることは、強大な軍事力を背景とした威嚇というよりも、イタチの最後っ屁なのかもしれない。

「イタチの最後っ屁」の類語

「イタチの最後っ屁」は以下のような類義語に言い換えることも可能です。

「窮鼠猫を噛む」

「窮鼠猫を噛む」とは、追い詰められたネズミが猫を噛むように、弱者でもあっても窮地に追い込まれれば必死の反撃をすることを意味します。

追い詰められたら、人や動物は何をするか分からないという点では共通していますね。

「窮余の策」

「窮余の策」とは、苦し紛れに思いついたはかりごとを意味します。

「イタチの最後っ屁」は、追い込まれた時に行う言動を指して表現されることが多いですが、「窮余の策」は作戦という観点から使われます。

「最後の悪あがき」

「最後の悪あがき」とは、しても無駄なのに、あせって意味のないことをすることを意味します。

「イタチの最後っ屁」にも最後に醜態をさらすというニュアンスが含まれますので、その点で共通していると言えますね。

「イタチの最後っ屁」

特に、人は、土壇場に追い詰められた時に、その人の本性が出ると言われています。

そういった時に、「イタチの最後っ屁」のように醜態をさらさないよう気を付けたいものですよね。