こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
この間、オーロラを観に行った友人に感想を聞いてみたんですね。
すると友人は「それはもう息を呑む美しさだったよ。」と興奮しながら話していました。
ただ、その時、私は「へぇ~、それは良かったねえ」と言いながら、「あれっ、息をのむの漢字は、“呑む”と“飲む”、どっちだっけ?」と一瞬悩んでしまいました。
ということで、今回は、「息を呑む」の意味、例文、類語などについて解説をしていきます。
「息を呑む」の意味
「息を呑む」とは、驚きや感動で息が止まることを意味します。
衝撃的な光景や美しいものをみると人は、一瞬、息が止まる時ってありますよね。
そういう状態が由来となって出来た言葉なのです。
「息を飲む」は「息を呑む」の誤変換
「息をのむ」を漢字で「息を飲む」と書く人がいますが、これは間違いです。
「飲む」も「呑む」を液体をのむ時に使われたり、固体をのみこむ場合は「呑む」を使うと言われたりします。
また、今回のように比喩的な表現として使う場合は「呑む」を使います。
例えば、「雰囲気に呑まれる」とか、「要求を呑む」という言葉もありますよね。
「息を呑む」のも、直接、息を飲む訳ではないので、「呑む」の方を使うのです。
「息を呑む」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「息を呑む」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
時々、言葉の試験で「息をのむ」を使った短文を作りなさいという問題が出る時もあるので、いざという時に使えるようにしておいた方が良いかもしれませんね。
- 新しい技術を取り入れたテレビの画面は、息を呑む美しさだと評判だ。
- 赤信号で子供が飛び出すを見て、思わず息を呑んだ。
- 街を歩いていた時、息を呑むほど美しい女性を見かけた。
- 緊張感溢れる試合展開に観客は息を呑んだ。
- 普段、笑顔の絶えない彼女が突然激怒したので、周りの人達ははっと息を呑んだ。
- このイヤホンを使えば、息を呑むほど繊細な音を聞くことが出来るよ。
「息を呑む」の類語
「息を呑む」には、以下のような類語があります。
- 言葉を失う
- 絶句する
- はっと驚く
- 言葉が見つからない
- 言葉が出ない
- 肝を冷やす
- 肝をつぶす
- 呼吸を忘れる
類語の中には、良い意味で驚いた時と悪い意味で驚いた時の言葉がそれぞれありますよね。
「息を呑む」はそのどちらにも使えることが分かります。
まとめ
「息を呑む」とは文字通り、息を呑み込むという意味ではありませんが、それでも、人はびっくりしたり、感動したりした時に、体が反応して、息が一瞬止まる時ってありますよね。
また、「息を飲む」と書いてしまう人は意外と多いので、間違わないように気を付けて下さいね。
そして、あなたが、恐い目に遭って息を呑むよりは、美しいものをたくさん見たり、感動したりしながら、良い意味で息を呑む経験をたくさん出来るよう願っています。