こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
この間、大ブレイクしたお笑い芸人さんが、新ネタを公開したのですが、何だかパッとしなかったのを見て、横にいたタレントさんが「何か、間が抜けているんだよなあ」とポツリ語っていたんですね。
その時、「間が抜ける」という慣用句が気になりました。
“間”は、そこまで大切なのかなと・・・
というか、その芸人さんが抜けていたんは、“間”自体ではなかったと思うのですが・・・
ということで、今回は、「間が抜ける」の意味、例文、類語について解説をしていきます。
「間が抜ける」の意味
「間が抜ける」には2通りの意味があります。
- 調子が外れている。拍子抜けする。
- 大事な点が欠けている。ぼんやりしている。
1. はタイミングやリズムが悪いという観点での意味ですし、2.は内容自体が悪いという観点での意味ですね。
「間が抜ける」の語源・由来は?
「間が抜ける」は、元々は演奏や演劇で、音と音、或いはセリフとセリフの“間”が抜けてしまうことで、リズムがおかしくなってしまうという話から来ています。
こういった芸術の世界では、“間”が非常に重要ですからね。
そこから転じて、「肝心なもの」が抜けている意味で使われるようになった訳です。
「間が抜ける」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「間が抜ける」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 急ぎの仕事をやろうとした時に、癒し系の音楽が流れてくるとは間が抜けているなあ。
- 約束していた時間に30分も遅れて到着されると、間が抜けてせっかくのテンションも下がってしまう。
- 彼女のスピーチは、批判はするけれども何の代案が示されていない間が抜けたものだった。
- せっかくの海外旅行でパスポートを忘れるなんて、本当に間が抜けているよ。
「間が抜ける」の類語
「間が抜ける」の類語には以下の表現があります。
- ピントが外れる
- ぼんやりとしている
- 拍子抜けする
やはり、タイミングがずれたり、大切なものが抜けたりすると、調子が狂ってしまうものです。
まとめ
「間が抜ける」は、元々、芸術分野の話が、由来になっている言葉ですが、芸術だけでなく、“間”というものは、生活全般でとても大切なことです。
人と話をするのがうまい人は、“間”を取るのが非常にうまいですし、ビジネスの世界でも、仕事が出来る人は、必要な時に必要なことをきっちりしているものです。
逆に間が抜ける人は、せっかくがんばって努力をしても、空回りをして、報われなくなってしまうことが実に多いです。
ですから、そういった“間”というものを大切にしながら、間が抜けた人にならないよう気を付けていきたいなと個人的にも思っています。