こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
最近、ハマっているドラマですが、そのことを友達に話すと、友達もハマっていたようで、「昨日の最後のシーンは固唾を呑んで観ていたよ。」と話していたんですね。
その時、「固唾を呑む」という慣用句が気になりまして・・・
固唾ってどんな唾なんでしょうか?
ということで、今回は「固唾を呑む」の読み方、意味、例文、そして類語について解説をしていきます。
「固唾を呑む」の読み方
「固唾を呑む」の読み方は、「かたずをのむ」です。
「固唾」の“唾”は、“つ”とも読むので、「かたづ」だと思う方もいらっしゃるかもしれなませんが、「かたず」が正しいのでご注意下さい。
「固唾を呑む」の意味・語源
「固唾を呑む」とは、ことの成り行きを案じて緊張するという意味です。
「固唾」は、緊張して息を凝らしていると、口の中で固まる唾を意味します。
(実際は、固まるというよりも、口の中に溜まるという感じかもしれませんね)
その唾を飲み込んで、ことの成り行きをじっと見つめるということが語源となって、「固唾を呑む」という慣用句が生まれました。
また、「固唾を飲む」と表現しても間違いではありませんが、一般的には「固唾を呑む」を使います。
「固唾を呑む」の例文
次郎
太郎
という感じで「固唾を呑む」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 優勝決める大切な試合は、1点を争う好ゲームとなり、観客は固唾を呑んで見守った。
- 乱高下する株価の動向を投資家たちは、固唾を呑んで見守った。
- このホラー映画を観ると、固唾を呑む緊張感を味わうことが出来る。
- 占い師が一体何を話すのか、固唾を呑んで待っていた。
- 試験の結果通知が入った封書を開ける時は、固唾を呑むほど緊張した。
「固唾を呑む」の類語
「固唾を呑む」には、以下のような類語があります。
「注視する」
「注視する」は、注意してじっと見るという意味です。
「固唾を呑む」時もじっと見る時は多いですが、「注視する」の方は、緊張をするしないに関わらず使えるという点で、もっと意味が幅広くなります。
「目が離せない」
「目が離せない」は、常に注意、監督をしたり、見守っていなければならないという意味です。
緊迫した試合を観る時は、「固唾を呑む」も「目が離せない」も同じ意味で使えます。
ただ、その一方で、「目が離せない」は、「危なっかしくて目が離せない」というように、別の目的で目が離せない時にも使います。
「息を凝らす」・「息を詰める」・「息を潜める」
「息を凝らす」・「息を詰める」・「息を潜める」とは、呼吸を抑えてじっとしているという意味です。
これらの類語も、「固唾を呑む」と同様に緊張している時に使うので言い換えられることも多いです。
人は、緊張すると、唾が固まったり、息がとまったり、生理的に様々な反応をするようになりますよね。
「息を呑む」
「息を呑む」も、「~を呑む」という慣用句ですが、驚きや感動で息が止まるという意味です。
「固唾を呑んで見守る」という表現は、「息を呑んで見守る」と言い換えることも可能です。
その一方で、「息を呑む」は、どちらかと言えば、瞬間的な驚きや感動を受けた時に表現することが多い表現です。
息を呑むの意味・例文・類語を解説!息を飲むと書いていませんか?
まとめ
「固唾を呑む」は、事の成り行きが気になって緊張するという意味です。
緊張すると、なぜか唾液が出て来ますし、周りが緊張感で静まり返っていると、唾をゴクリを呑む音も気にしてしまう時もあったりしますよね。
是非、そんな時こそ、「固唾を呑む」という慣用句を使ってみて下さい。