こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、あるサッカー選手の足にたまたま当たったボールがゴールポストに吸い込まれて得点となるシーンがあったんですね。
それを観て解説者が「まさにラッキーパンチでしたね~」と言っていたのですが、その時、「ラッキーパンチ」という言葉が引っかかってしまいました。
あれっ、そういうなら、ラッキーパンチじゃなくて、ラッキーキックじゃないの(笑)
ただ、「ラッキーパンチ」は、こういったシーンで使える言葉であることは事実なので、ここでは、その意味や使い方、そして類語について解説をしていきます。
「ラッキーパンチ」の意味
「ラッキーパンチ」は元々、ボクシングから来た言葉です。
実力の下回る選手が相手に対して、幸運な一発のパンチで倒すことが出来た時、そのパンチをラッキーパンチと言います。
そこから、自分の実力とは関係なく、タイミングの良さなどで、たまたま実績が出たり、通常では起こりえない大逆転が起こったりすることをラッキーパンチと呼ぶようになった訳ですね。
「ラッキーパンチ」の使い方・例文
次郎
太郎
という感じで「ラッキーパンチ」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- たまたまのラッキーパンチで調子に乗んなよ。勝負はこれからだ。
- 車の営業をしていたら、たまたま800万円のベンツが売れるというラッキーパンチを放つことが出来た。
- 何の計画もなく、ラッキーパンチ的な要素を期待しても、なかなか結果は出ない。
「ラッキーパンチ」の類義語
「ラッキーパンチ」の類義語として、「クリティカルヒット」というものがあります。
「クリティカルヒット」やゲームで攻撃をする時に、低い確率で通常よりも大きなダメージを相手に与えられることを意味します。
ゲームの種類によっては、言い方が変わる時もありますが、ゲームの世界では総称して「クリティカルヒット」と呼んでいます。
その外にも、「ラッキーパンチ」の類語には、
- 偶然
- たまたま
- まぐれ得たり
- であいがしらの一発
- 予想外の幸運
- 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる
- ビギナーズラック
などの表現があります。
「ラッキーパンチ」の本質とは?
ラッキーパンチは、たまたま運よく当たるという意味で使われることが多いのは事実です。
ただ、有名なボクシングの漫画、はじめの一歩では、宮田の親父にラッキーパンチの本質について語った名セリフがあります。
ボクシングにラッキーパンチはない。
結果的に偶然当たったパンチにせよ それは・・・練習で何百何千と振った拳だ。
その拳は生きているのだ 試合を投げて適当に振ったパンチなど決して当たらん。
当たったとしても死んだ拳では人は倒せん。
ある者は名誉のため ある者は金のため 様々な理由のために辛い練習を耐え抜く。
何千何万とサンドバッグを叩き 思いのたけ全てを両の拳にこめる。
最期の最期まであきらめない そういう生きた拳こそが奇跡を生むのだ!!
つまり、ラッキーパンチは、人知れない努力と、決して諦めない強い気持ちがあるからこそ生まれるというのが本質だというのですね。
ラッキーパンチの本質は、実は非常に深いものがあるのかもしれませんね。
実際、ラッキーパンチのような出来事がきっかけで、ビジネスで成功を収めた人も、偶然のように見えても、実はそれまで、諦めずにがんばり続けた結果が出ただけに過ぎないという考え方もあります。
あの発明家のエジソンも「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という明言を残しています。
ですから、たた単に「棚から牡丹餅」のような幸運を待つのではなく、ラッキーパンチを引き起こせるだけの努力をしていくのが大切だと思いますよ。