先日、テレビでタレントさんが「昔、ぺーぺーだった私をここまで育ててくれたあの方にはものすごく感謝しています」と話していました。
その時、「ぺーぺー」って、どういういきさつで言うようになったのか、いろいろ気になりまして・・・
そこで、今回は「ぺーぺー」の意味、語源、類語について解説をしていきます。
目次
「ぺーぺー」の意味
「ぺーぺー」とは、未熟者、取るに足らないもの、地位の低い人を意味します。
他人に対して使う場合は、あざけるように使い、自分に対して使う場合は謙遜するようなニュアンスで使います。
「ぺーぺー」の語源
「ぺーぺー」の語源には諸説があります。
平平から来た説
「ぺーぺー」は元々、「ぺいぺい・へいへい(平平)」から変化した言葉だという説があります。
それが、昭和の中期から、「ぺえぺえ」と呼ばれるのが一般的となり、書く時は、カタカタで「ぺーぺー」と表現することが増えて来ました。
ちなみに、「平」は、「管理的な役職にない」「特別でない」、「肩書のない」、「普通の」という意味があります。
平安時代の「へへやかなり」から来た説
平安時代には、「へへやかなり」という言葉があり、「軽くて薄い」という意味で使われていました。
そして、鎌倉時代に成立した「塵袋(ちりぶくろ)」という百科事典のような文献には、「ペーペー」という言葉が出て来ています。
そこから、平安時代の「へへやかなり」が派生して「ペーペー」という言葉が生まれたのではないかと言われています。
ただ、ここら辺は、少し強引な感じもしますが・・・
下っ端の人の口癖説
下っ端の人が卑屈な態度で言いなりになる時、「へいへい」という表現を使ったりします。
そういった返事が派生して、「ぺーぺー」という言葉が生まれたという説もあります。
「ぺーぺー」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「ぺーぺー」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
「ぺーぺー」の例文1
「あの人は、スーパースターであるにも関わず、ぺーぺーの私にも気さくに接してくれた。」
人格的に優れている人は、偉い人に対しても下っ端の人に対しても、同じような態度で接してくれますよね。
そういった人の素晴らしさを表現する際、「こんな私のような者にでも」というニュアンスで「ペーペー」という表現を使います。
「ぺーぺー」の例文2
「まだ、ぺーぺーで右も左も分からないので、いろいろと教えて下さい。」
会社に入り立ての頃は、誰もがぺーぺーです。
そんな人が、上の立場の人に教えを乞う際、自分の立場をへりくだって表現する際、ぺーぺーという表現を使ったりします。
「ぺーぺー」の例文2
「お前みたいなぺーぺーに何が分かる?」
ペーペーは、自分に対して使う場合は、謙遜の意味になりますが、他人に対して使う場合は、軽蔑するような意味になります。
ですから、個人的に、こういった使い方はあまりお勧めしません。
「ぺーぺー」の類語
「ぺーぺー」には以下のような類語があります。
- 未熟者(みじゅくもの):不慣れで技能が身に付いていない者
- 青二才(あおにさい):若くて経験が足りない人
- 若輩者(じゃくはいもの):経験が浅く未熟である者
- 平社員(ひらしゃいん):特別の役職のついていない一般の社員
- 浅学非才(せんがくひさい):学問・知識が浅く、才能が劣っていること
「ぺーぺー」の類語には、漢字を使った難しい表現が多いですが、より簡単に分かりやすく表現したい時は、「ぺーぺー」は便利だと言えますね。
「ぺーぺー」を英語で表現すると?
「ぺーぺー」を英語で言うと以下のような表現が該当します。
- amateur(アマチュア、未熟者、未経験者)
- newcomer(新参者、新人)
- small fry(取るに足らない人々)
「ぺーぺー」は死語!?
「ぺーぺー」は、死語だという人もいますが、それでも、自分をへりくだっていう時、使われることはあります。
ただ、「ぺーぺー」は相手に対して言う時は、あざけるような意味を持つので、若い人に向かって「このぺーぺーがあ。」と言ったら、「何、この人!?」と別の意味で反感を持たれる可能性は高いです。
ですから、使い方には、注意されることをお勧めいたします。