こんにちは!言葉力編集長のケンです。
先日、テレビで「子供の勉強時間に対して、アンケートを行ったところ、以下のような気になる回答結果が出て来ました。」
そのテレビを観ていた息子が、「あれっ、こういう時は、問題を解く時に使う解答じゃないの?」と質問をして来ました。
「それはね・・・」と答えつつ、その時は、うまく解答できなかったので、ここで、詳しくお伝えしていきます。
回答と解答の違い
まず、回答と解答の違いを簡単にまとめると以下のようになります。
回答 | 解答 | |
---|---|---|
意味 | 質問や要求に対して返答をすること、あるいはその答え | 問題を解いて答えを出すこと、あるいは、その答え |
質問者 | いることが前提 | いるとは限らない |
正解 | ない | ある |
回答の例文
回答は、質問者がいることが前提となり、必ずしも正解がある訳ではありません。
答えは、聞かれた人によって異なることが多いです。
また、回答では、質問をした人に対して、答えを返すという形になり、問いと答えが回っている状態になるため、回答と言います。
ですから、回答は以下のように使われます。
- アンケートに回答する
- 読者の質問に回答する
- クレームに回答する
- 総務省が回答書を出す
- DJがリスナーからの質問に回答する
- 不正疑惑の追及に対して、政治家からはゼロ回答しか来なかった
解答の例文
その一方で、解答の場合は、質問者がいるとは限らず、原則として正解があります。
国語の試験などでは、正解例はいくつかありますが、それでも最後は、採点をする人が、正解であるかを判断することになります。
ですから、解答は以下のように使われます。
- クイズの問題に解答する。
- 入学試験が終わり、解答用紙を提出した。
- 数学のテストに解答する
回答と解答の英語での違い
回答と解答を英語に翻訳すると以下のようになります。
- 回答:answer、reply、response
- 解答:answer、solution
英語では、answerだと、回答と解答のいずれのケースでも使えるということになります。
一方、replyやresponseなど、ある特定の人からの質問に対する答えである場合は、回答という意味になります。
また、solutionなど問題に対する答えである場合は、解答という意味になります。
完全回答と完全解答の違い
回答と解答の違いを整理した上で、時々、使われる”完全回答”と”完全解答”の違いを見ていきましょう。
完全回答とは、出されたすべての質問に対して、空欄を作ることなく、すべて答えることを言います。
それに対して、完全解答とは、完全に正しい解答となります。
例えば、英語のマークシートのテストで、4つの選択肢があり、正解が2つあった場合、一つだけしか正しい答えを選べなかった人は点数がもらえず、二つ正しい選択肢を見つけられた人は、完全解答という形で点数がもらえるケースがあります。