シュミレーションとシミュレーションの違い!どちらが正しい?


こんにちは!言葉力編集長のケンです。

以前、諸事情で住宅ローンを組むために返済プランを立ててみようと思い、ネットでいろいろと調べた時があります。

ただ、その時、シュミレーションとシミュレーションという2つの言葉がネット上に混在し、「一体、どちらが正しいんだろう?」と混乱してしまいました。

そこで、ここでは、シュミレーションとシミュレーションの違いをお伝えすると共に、どうしてこうなったのかという点も含めて解説をしていきます。

正しい言葉はシミュレーション

まず、シュミレーションとシミュレーション、どちらが正しい言葉かというと、答えは・・・

  • (正)シミュレーション
  • (誤)シュミレーション

ということになります。

シミュレーションを英語で書くと、simulationとなります。

simuは、シミュとは呼びますが、シュミとは呼びません

英語でのスペルをチェックすれば、シミュレーションが正しい言葉であることは一目瞭然なのです。

実際、三省堂の大辞林でも、

シミュレーション: 物理的あるいは抽象的なシステムをモデルで表現し、そのモデルを使って実験を行うこと。実際に模型を作って行う物理的シミュレーションと、数学的モデルをコンピューター上で扱う論理的シミュレーションがある。模擬実験。

シュミレーション:〔シミュレーションの誤り〕

と明記しているので、やはり、シミュレーションの方が正しいということになります。

なぜ、シュミレーションを使う人が多い

ただ、実際に、シミュレーションではなく、シュミレーションという言葉を使っている人は、意外に多いです。

ネット上で検索する人の数は、シミュレーションもシュミレーションもほぼ同じぐらいです。

時期によっては、シュミレーションで検索する人の数が多いぐらいです。

では、なぜ、シュミレーションという言葉を使う人が多いのでしょうか?

その理由として、シミュは発音しづらいという点が挙げられます。

日本語では、趣味という言葉もありますし、シュミは発音しやすい表現なのです。

その一方で、シミュは言いづらいなあという感じる方も多いのではないでしょうか?

コミュニケーションとコミニュケーション

シュミレーションとシミュレーションの違いと似たようなパターンとして、コミュニケーションとコミニュケーションという2つの表現があります。

この場合も英語表記を見てみると、communication なので、正しいのは、コミュニケーションとなります。

ただ、日本語としては、コミニュケーションの方が発音しやすいので、コミニュケーションと使う人も多いという実情があります。

厳密にはシミュレーションも間違い!?

ここでは、シュミレーションは間違いで、シミュレーションが正しいということをお伝えしてきました。

ただ、simulationの発音記号を見てみるとsìmjuléiʃənとなりますので、シミュレイションというのが、もっと、英語に近い表現と言えます。

ですから、「正しい呼び方は、シミュレーションだ! シュミレーションという言い方は間違っている!」と英語圏の人の前で話していると、「君の発音も間違っているよ」と突っ込まれる可能性も十分あり得るのです。

もちろん、広辞苑などの辞書では、シミュレーションを正しい外来語だと記載しているので、シミュレーションが正しいことに間違いはありません。

ただ、英語との発音の違いは、謙虚に受け止めながら、シミュレーションという言葉を使っていくのが良いかもしれませんね。