言葉力の編集長のケンです。
最近、テレビやネット見ていると、タトゥーをする芸能人を見かける機会が増えて来ました。
皆さん、ファッション感覚で気軽にタトゥーを彫っているような印象すら受けます。
ただ、私自身、映画やドラマで、やくざが背中や腕にドーンと入れ墨(刺青)を掘っているのをいろいろ見て来ました。
ですから、「タトゥーと入れ墨って同じものかな、それとも違うものなのかな」と正直、混同してしまう時がありました。
そこで、ここではタトゥーと入れ墨(刺青)の違いについて解説をしていきます。
入れ墨と刺青は同じもの
まず、入れ墨と刺青は同じ意味となります。
元々、日本では入れ墨と呼ぶのが主流でしたが、谷崎潤一郎が1910年に発表した”刺青”という作品の認知度が高まる中で、逆に刺青という表現される機会の方が多くなって来ました。
ちなみに、谷崎潤一郎の作品で、刺青の読み方は、”しせい”となっていますが、一般的には”いれずみ”と呼ぶのが基本です。
タトゥーと入れ墨の違い
では、次にタトゥーと入れ墨(刺青)の違いについて解説をしていきます。
本質的な違いはない
タトゥーは、英語で書くと”tatoo”となります。
tatooを英語の辞書で訳すと”入れ墨”となります。
英語圏の人が、日本で入れ墨をしている人を見たら、間違いなく”タトゥー(tatoo)”と呼ぶことでしょう。
ですから、タトゥーも入れ墨も、表現の違いはあるものの、本質的な違いはないということになります。
どちらも、皮膚に傷を付けて、そこに色素で着色をするものですし、どちらも一度、彫ってしまうと、元に戻すことが出来ないという点でも共通しています。
洋風と和風の違い
その一方で、タトゥーは洋風で、入れ墨は和風であると指摘をする人もいます。
デザイン面からみても、入れ墨は、虎や龍など日本の伝統的な柄になっているケースが多く、タトゥーは、バラや蝶など、より西洋的なデザインが多いと言われています。
また、洋風のタトゥーは、肌に針を入れる際、比較的浅いので、基本的に皮膚が盛り上がることはありません。
ちなみに、厳密にはタトゥーではないのですが、エアブラシで描くものをタトゥーペイントと呼ぶこともありますし、タトゥーシールと呼ばれるものもあります。
しかし、その一方で、和風の入れ墨は針が深いので、皮膚が盛り上がることもあります。
入れ墨ペイントとか入れ墨シールとは言わないで、入れ墨の方がより本格的なイメージがあります。
イメージの違い
さらに、タトゥーと入れ墨では、そこから受けるイメージが大分違うということが出来ます。
簡単に言うと、
- タトゥー:ファッション
- 入れ墨:基本的に人に見せてはいけないもの
という大きな違いがあります。
このようなイメージの開きが出来てしまったのは、入れ墨は元来、時代劇ややくざの人が彫るという印象が根深かった一方、タトゥーは芸能人や海外のセレブがファッション感覚で彫っているイメージが強いからと言えるでしょう。
タトゥーと入れ墨(刺青)どっちが痛い?
実際、タトゥーと入れ墨(刺青)のイメージの違いから、タトゥーの方が痛みは少ないのではないかと思う人もいらっしゃるかもしれません。
ただ、どっちが痛いかと言われると、どちらも痛いです。
Yahoo!知恵袋で体験した人の意見をチェックしてみると、タトゥーか入れ墨のどちらかというよりは、機械か手彫りのどちらを選ぶかによって痛みは違ってくるそうで、手彫りの方が機械より痛いという話がありました。
また、どちらでも、一度、彫ってしまうと取ることは出来ませんし、彫ったことを後悔して、消そうとしても、激しい痛みに耐えなければならず、完全にきれいに除去出来る保証もありません。
ですから、タトゥーや入れ墨を彫る場合は、そういったデメリットも考慮して慎重に検討する必要があるかと思います。