記載と記入の違いを分かりやすく解説!敬語表現はどうする?


こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

先日、会社の説明会でアンケート用紙を配ったのですが、その時に、別の社員が、「こちらのアンケート用紙に今日の感想をご記載ください」と言っていました。

「あれっ、アンケートの場合は、記載じゃなくて記入じゃないのかな?」と思ったのですが、その時は、説明会の準備の疲れで、頭がボーっとしておりまして・・・

そこで、ここでは、記載と記入の違いについてポイントを整理しながら、お伝えしていきます。

記載と記入の違いを分かりやすく

記載と記入の違いを分かりやすく一覧表にすると以下のようになります。

記載 記入
意味 書物や書類に書いてのせること 所定の用紙などに書き入れること
書くための枠 ない ある
書くもの 文字のみ 文字・数字・マークシートなど様々

例文から見た記載と記入の違い

次に記載と記入の例文を紹介しながら、その違いをさらに詳しくお伝えしていきます。

記載の例文

  • 説明書に記載された内容を確認する。
  • 週刊誌に記載ミスがあった。
  • 政治家の政治資金収支報告書に記載漏れがあった。
  • 要望がある方は、こちらに別途記載して下さい。

例文を見ても分かるように、記載は、書類や書物などに文字を書いていくことを意味します。

特に決めれた枠や入力欄がある訳でもなく、基本的には文字(文章)を書いていくことを記載と言います。

また、新聞や書物に書いていなかったことや間違った表現があれば、記載漏れや記載ミスという表現を使いますよね。

さらに、記載には、書いたものが一般的に公開され、後で第三者に読まれるという特徴があります。

記入の例文

  • アンケート用紙に記入する。
  • マークシートは問題が分からなくてもすべて記入する方が良い。
  • こちらの用紙に必要事項を記入して下さい。
  • 答案用紙に記入した回答が実は間違っていた。

その一方で、記入は、書式が決まったものに対して、書き入れていくことを意味します。

いわゆる記入の場合は、記入欄という書くための枠があります。

また、記入の場合、書く内容は必ずしも文章であるとは限りません

マークシートなど文字でないものを記入する時もありますよね。

そして、アンケートや試験の問題で答えを書き忘れたり、間違えたりした場合は、記入漏れや記入ミスという表現を使います

また、記入する内容は、後で第三者が読むというよりは、集計しやすい形になっいることが多いです。

記載も記入も敬語が難しい!?

記載と記入の違いを整理した上で、実際に使おとすると、今度は敬語表現に悩む方が多いのではないでしょうか?

一般的には、

  • ご記載ください
  • ご記入ください

という表現を使いますが、

  • ご記載してください。
  • ご記入してください。

という敬語表現は間違いです。

また、もっと丁寧な敬語表現を使った方が良い時は、

  • ご記載のほどよろしくお願い致します。
  • ご記入のほどよろしくお願い致します。
  • ご記載いただけますようお願い申し上げます。
  • ご記入いただけますようお願い申し上げます。
  • ご記載くださいますようお願い申し上げます。
  • ご記入くださいますようお願い申し上げます。

などの表現を使っていきます。

記載や記入は違いだけでなく、敬語表現もややこしいところがありますが、それぞれの言葉の違いを整理しながら、うまく使い分け下さいね!