豆腐にかすがいの意味・由来・例文!似たことわざと言えば!

こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

我が家の息子は、家に帰って来た時、くつを片付けない癖があり、何度注意しても、全然、直しません。

そんな息子にあきれてか、妻は「うちの子には何を言っても豆腐にかすがいね~」と言っていました。

その時、豆腐にかすがいを付けるなんて、あり得ないなあと思ったのですが、やはり、このことわざが気になりまして・・・

ということで、今回は、「豆腐にかすがい」の意味、由来、例文、また似たことわざについてお伝えしていきます。

「豆腐にかすがい」の意味

「豆腐にかすがい」とは、手ごたえや効き目がまったくないという意味です。

何とかしようと一生懸命がんばっても、まったくダメなことってありますけど、そんな時に使う言葉です。

「豆腐にかすがい」の由来


かすがい(鎹)とは、金属製でコの形をした釘で、通常は、木材をつなぎ合わせる時に使われます。

しかし、豆腐をかすがいでつなぎとめようとしても、豆腐は柔らかいので、まったく効き目がありません

かすがいが引っかかるどころか、豆腐の形が崩れるだけですよね。

そのようなたとえから、「豆腐にかすがい」という言葉が生まれたのです。

「豆腐にかすがい」の例文・使い方

今日のプレゼンはがんばって話したつもりだったんだけど、聞いている人の反応は本当に悪かったなあ。

次郎

太郎

豆腐にかすがいという感じだったよね。まあ、元々、興味のない人達が集まって来てしまったから今回はしょうがないよ。

という感じで「豆腐にかすがい」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • 夫が食事をする時にクチャクチャと音を立てるので、やめるように言っているが、豆腐にかすがいで、まったく直そうとする素振りもない。
  • 喧嘩をした二人の仲裁に立とうとしたが、二人とも怒りが収まらない様子で、何を言っても、豆腐にかすがいだった。
  • そんなことをしても、豆腐にかすがいで事態は絶対に改善されないよ。

「豆腐にかすがい」と似たことわざ

「豆腐にかすがい」と似たことわざ、つまり類語としては以下のようなものがあります。

  • 暖簾(のれん)に腕押し
  • 糠に釘
  • 馬の耳に念仏
  • 焼け石に水

どれも、がんばっても、手応えがないことわざという点では、共通しています。

その一方で、ちょっとした違いを上げるとすれば、

  • 暖簾に腕押し」、「糠に釘」、「馬の耳に念仏」:ただ単に何の手応えもないという意味
  • 「豆腐にかすがい」、「焼け石に水」:手応えがないどころか余計にダメになる場合もあるという意味

という感じで、使い分ける時もあります。

豆腐にかすがい打つと、豆腐同士がくっつかないどころか、逆に豆腐に穴が開いて、中身が崩れてダメになってしまうというニュアンスがあるからです。

まとめ

「豆腐にかすがい」とは、何をやっても手応えがないという時に使う言葉ですが、他にも似たことわざはたくさんありますよね。

ただ、その中で、「豆腐にかすがい」を使うケースは少ない方だと思います。

でも、何を言っても反応がない人を説明したい時は、

「あの人には何を言っても、暖簾に腕押し、糠に釘、豆腐にかすがいだよ!」

と続けて言えば、より強く意味が伝わりますので、併用して使われたら面白いですよ。