こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、マンガ好きの娘が、ある恋愛マンガを見ていたのですが、タイトルが「後にも先にもキミだけ」というものでした。
要は、ここまで好きになれる人は、後にも先にもキミだけということなんでしょうけど、そのタイトルを見ながら、「あれっ」と思ったんですね。
「後」と「先」、どっちが過去で、どっちが未来なんでしょう・・・・!?
そこで、ここでは、「後にも先にも」の意味や、過去・未来の定義、そして使い方、類語などについても解説をしていきます。
「後にも先にも」の意味
「後にも先にも」とは、今までも、そしてこれからもという意味で、1回切りであることを強調する言葉です。
どっちが過去でどっちが未来?
ただ、ここで気になるのは、「後」と「先」どっちが過去でどっちが未来であるかという点ですよね。
「後」には、「後ろ」とか以前を表す意味もあれば、「今後」、「後の祭り」のように未来の意味を表す時もあります。
「先」にも、「先日」など過去を表す意味もあれば、「先を見据える」など未来を表現する時に使われたりするからです。
ここら辺はYahoo!知恵袋などでも議論になっていて意見が真っ二つに分かれています。
話は簡単
後は済んだこと
先はこれからのことでしょ。
以後にも以前にも、、、ということで全然問題はないと思いますが。
「後」=以後のこと。
「先」=いろいろな意味がありますが、「前」と書いて先と読むように「以前」「昔」といった意味でも使います。
実際「後にも先にも」を辞書で調べると、その点は曖昧になっており、公式的な見解がないというのが実情のようです。
「後にも先にも引けない」は誤用
「後にも先にも」という言葉を使って、「後にも先にも引けない」とか「後へも先へも引けない」という表現を使う方がいらっしゃいます。
しかし、その使い方は誤用となります。
なぜなら、未来や先のものに対して「引く」という表現はおかしいからです。
この場合は、「後へも先へも行かぬ」というのが正しい使い方となります。
「後にも先にも」の使い方・例文
次郎
太郎
という感じで「後にも先にも」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 父があそこまで怒ったのは、後にも先にも、その時の一度だけだった。
- こんなに好きだと思える人は、後にも先にもキミだけだと断言できるよ。
- この映画は、意外性という観点で後にも先にもない傑作である。
- 後にも先にも、あれほど怖い目に遭ったことはなかった。
「後にも先にも」の類語
「後にも先にも」の類語には以下のようなものがあります。
まとめ
「後にも先にも」に関して、どちらが過去で、どちらが未来であるかに関しては、少し曖昧になっている部分があります。
ただ、いずれにせよ、過去にも未来にもないという意味であることには違いがありません。
「後にも先にも」ということは、私たちが生きていく中で、それほど多く遭遇するものではないのかもしれません。
しかし、ここぞという時では、是非、この言葉を使ってみて下さい!