先日、昔から野球が大好きな友人が「この選手は、昔、圧倒的な活躍をしていたけれど、今は見る影もないなあ。」と嘆いていました。
その時、「見る影もない」という言葉を聞いて、この慣用句の語源は何かとかいろいろ気になりまして・・・
そこで、今回は、「見る影もない」の意味、語源、例文、そして類義語について解説をしていきます。
「見る影もない」の意味・語源
「見る影もない」とは、過去の華やかさが想像できないぐらい、みすぼらしいという意味の慣用句です。
見るべき形、姿、そしてその影すらないという意味が語源となっています。
以前の面影がなく、非常に哀れな姿になってしまった人、物、組織、或いは、チームなどを見た時、残念だという気持ちを込めて使います。
「見る影もない」の例文・使い方
あの会社は、以前、みんなが憧れる大企業だったけど、今は、業績が悪化して大変みたいだなあ。
次郎
太郎
昔は、カリスマ社長が会社をグイグイ引っ張っていたけれど、その社長が引退してから、今は、見る影もないよね。
という感じで「見る影もない」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 私の夫は、結婚前、ものすごく格好良かったのに、今は、その時から30kgも太ってしまって見る影もない。
- 以前は、多くの商人が集う町だったが、今は見る影もない廃墟と化してしまった。
- 彼は、重たい病気を患ってから、見る影もないほど、やせ細ってしまった。
- 過去に何度も優勝したチームだったが、優秀な指導者が去り、今は見る影もないほどの弱小チームになってしまった。
- トップアイドルだった彼女は、歳を重ねる中で、見る影もない姿になってしまった。
- 地震が起こった後、見る影もないほど変わり果てた風景を見て、呆然とした。
「見る影もない」の類語
「見る影もない」には以下のような類語があります。
- 変わり果てた
- 面影もない
- 跡形もない
- みすぼらしい
- 見るに堪えない
- すっかり色あせた
- 影も形もない
まとめ
「見る影もない」は、対象となる人や物が過去に比べて、あまりにも変り果てた時に使う慣用句です。
景色や物に対していう場合は、まだ良いですが、人に対して使う場合は、失礼な表現になってしまう可能性が高いので、その人の前では、極力言わないことをおすすめします。