先日、あるテレビタレントが、芸能界での失敗談を話していたんですが「ちょっと売れたからといって、ふんぞり返っていたら、後から誰にも相手にしてもらえなくなった」と反省しながら話していました。
その時、「ふんぞり返る」ってどういうポーズだったっけといろいろ気になりまして・・・
ということで、今回は「ふんぞり返る」の意味、語源、例文、類語、そして英語での表現について解説をしていきます。
「ふんぞり返る」の意味
「ふんぞり返る」とは、足を前に突き出して、上体を後ろに反らす姿勢を意味することもありますが、基本的には威張った態度、或いは尊大な態度を取るという意味で使われることが多いです。
普通に「威張る」という表現を使っても良いのですが、威張り方が、あまりに酷かったり、極端であったりした場合は、「ふんぞり返る」と皮肉っぽく表現をします。
「ふんぞり返る」の語源
「ふんぞり返る」は分解すると以下のような構成になります。
- 「ふんぞり返る」の「ふん」は、「踏み」が変形した形で、「踏ん張る」という意味
- 「ぞり」は、「反る」が変形した形で、「上体を後ろの方へ曲げる」という意味
- 「返る」は、前の部分の「ふんぞる」を強調した言葉で
つまり、「ふんぞり返る」は元々、椅子に座って、前を足に踏み出し、上体を後ろの方へ曲げるポーズを指す表現です。
ただ、威張っている人は、そのような姿勢を取る人が多いので、「ふんぞり返る」を威張るという意味で使うようになった訳です。
「ふんぞり返る」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「ふんぞり返る」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 高校の部活では、3年生の先輩がふんぞり返って、1年生がこき使われるという光景が少なくない。
- 家に帰って来るなり、ふんぞり返って妻に顎で指図する夫に対して、妻は遂に怒りを爆発させた。
- 普通、成功している社長はふんぞり返る人が多いイメージがあるが、その社長は極めて謙虚な方だった。
「ふんぞり返る」の類語
「ふんぞり返る」には以下のような類語があります。
「ふんぞり返る」の類語は、どれも威張るという共通した意味がありますが、威張った時の姿勢はいろいろありますし、様々なたとえを使って表現されるものですね。
「ふんぞり返る」は英語で何と言う?
「ふんぞり返る」を英語で表現する場合、姿勢を強調したい時は、“lean back”(後ろにもたれる)と表現しますが、この表現だと、あまり威張っているニュアンスが伝わりません。
ですから、威張った態度を強調したい場合は、“get cocky”(生意気な態度を取る)という表現を使うと良いでしょう。
まとめ
「ふんぞり返る」という表現は、リラックスしている時にも使ったりしますが、威張った態度を取る時の方がより多く使われます。
ですから、たとえリラックスすることが目的でも、目上の人が近くにいる場合は「ふんぞり返る」ことは控えた方が良いかもしれませんね。
「ふんぞり返る」の反対の意味としては、実るほど頭を垂れる稲穂かなということわざがありますが、どんな時でも謙虚に生きるのがやっぱり良いのかなと思います。