こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
実は、以前、お金がなくて困っていた時、いろいろな友人の電話を掛けまくってお願いをしたことがあったんです。
ほとんどの人からは丁重に断られましたが、一人だけ、快く貸してくれた人がいたんです。
もちろん、それから一生懸命働いて、数か月後には返済をし終わったのですが、その人に対する感謝の気持ちがものすごく強くて、
「○○さんには足を向けて寝られないです!」
という言葉が自然と出てしまったんですね。
その時、「足を向けて寝られない」という言葉は、本当に感謝の気持ちを表した時は、便利な表現だなあと改めて実感しました。
そこで、ここでは、「足を向けて寝られない」の意味や使い方(例文)についてお伝えしていきます。
「足を向けて寝られない」 意味
「足を向けて寝られない」とは、大変、お世話になった人・恩人に対して感謝の気持ちを表す言葉です。
お世話になった人がいる方角に向かって足を伸ばして寝るということは、失礼であるという例えから来ています。
また、「寝られない」という表現から、起きている時だけでなく、寝ている時でも、その人に対する敬意を忘れないというニュアンスも含まれています。
「足を向けて寝られない」の使い方・例文
次郎
太郎
- この大会で優勝出来たのは、コーチのお陰です。コーチには、足を向けて寝られません。
- 私の成長に大きく貢献してくれたこの本の作者には、足を向けて寝られない。
- ここまで立派に自分を育ててくれた両親には、足を向けて寝られない。
- その芸能人にとって芸能プロダクションの社長は足を向けて寝られない存在だった。
- 不良になりかけていた自分を無事に学校を卒業できるまで指導してくれた先生には、足を向けて寝られない。
「足を向けて寝られない」の類語
「足を向けて寝られない」という言葉には、類語とまで呼べる表現はないようです。
もちろん、「頭が上がらない」、「頭が下がる」、「感謝している」、「恩人である」という似たような表現はあります。
ただ、「足を向けて寝られない」という表現に比べると、少し物足りない気がします。
そういった意味で、「足を向けて寝られない」という言葉は、感謝の気持ちを表す最大級の表現なのかなって思います。
足を向けるのは失礼なこと?
「足を向けて寝られない」ということわざの裏を返せば、人に足を向けることは失礼だということになります。
また、日本では、電車などで、足を組んで、足の裏を向けることも失礼だと言われています。
その一方で、アメリカやイギリスなどの欧米諸国では、そこまで足のマナーにこだわらないとも言われています。
ここら辺は、国よっても捉え方が違うのかもしれませんね。