こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、テレビである女性タレントの人が、結婚したい理想の男性像を聞かれて、「イケメンで、背は180cm以上で、年収は最低でも1,000万は欲しいかな」と言っていました。
すると、すかさず辛口のコメンテーターの人が、「自分のことを棚に上げて、理想を言ったらダメよ」と鋭く指摘していました。
やっぱり、結婚相手に理想を求める前に、自分磨きが大切だよなあと思うと同時に、「棚に上げる」という言葉が気になってしまいました。
そして、思わず我が家の棚の上もジッと見つめてしまったのですが・・・
ここでは、「棚に上げる」の意味や例文などについて解説をしていきます。
「棚に上げる」の意味
「棚に上げる」とは、対象となる人のことについて
- 知らん顔をして問題にしない
- 不都合なことは触れないようにする
- 背を向ける
という意味です。
また、「棚に上げる」は、よく「自分のことを棚に上げる」という形で使われますが、この場合は、自分にとって都合の悪いことには触れない様子を意味します。
「棚に上げる」の由来・語源
「棚に上げる」という言葉の語源にはいくつかの説があります。
一つは、商売の話から来ているという説です。
商品の中で、一時的に売りたくない商品は、棚に上げて、わざと売れないようにする時があります。
都合が悪いものは、敢えて棚に上げるという例えから、人間関係でも使われるようになったと言われているのです。
また、棚に上げると、置いたものが見えなくなってしまうという話から来ているという説もあります。
「棚に上げる」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「棚に上げる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 親は子供の頃、全然、勉強をしていなかったくせに、自分のことを棚に上げて、いつも勉強しろとガミガミ言っている。
- 彼氏は、太っているのに自分のことは棚に上げて、私にダイエットをしろと強要してくる。
- 自分のことを棚に上げて、人の悪口ばかりを言っている男は情けないと思う。
- 妻は、いつも自分のことを棚に上げるのに、そのことを指摘すると、すぐにブチ切れてしまう。
- 国会では、本当に大切なことは棚に上げて、周辺的なことばかりについて議論をしている
「棚に上げる」の類語
「棚に上げる」の類語や似たことわざには以下のような表現があります。
- ペンディングする(保留にする)
- 無視する
- 目をつぶる
- 眼中にない
- 顧みない
- 言行不一致
- 医者の不養生
- 目くそ鼻くそを笑う
まとめ
「自分の事を棚に上げる」人って、世の中にすごく多いと思いませんか?
会社の上司、彼氏、彼女、夫、妻、友達などなど、じっくり周りを見渡してみると、棚に上げている人を、いろいろ思い浮かべる人もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、これだけ「棚に上げる」人が多いということは、自分自身も、「棚に上げる」ことが意外にあるのかもしれません。
ですから、「棚に上げる」人を見たら、他山の石だと思って、自分自身の行動を見直すことが大切なのかなって思います。