こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、長年付き合っていた彼女と別れたという友達の話を聞いていた時のことです。
その友達は、「彼女が尽くしてくれるからといって、無理なお願いをいろいろしていたら結局最後は愛想をつかされたんだ。やっぱり人の好意にあぐらをかくことはやめた方がいいよね。」としみじみ語っていました。
その時、「あぐらをかく」という言葉が聞いて、漢字の書き方とかいろいろ気になってしまったんですね。
そこで、ここでは、胡坐をかく(あぐらをかく)の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。
「胡坐をかく」の意味
「胡坐をかく(あぐらをかく)」は、のんきに構えて、自分では何も努力をしないことのたとえとして使われます。
「胡坐をかく」には、文字通り、あくらを組んで座るという意味もあります。
両足を前に組んで座る胡坐の姿勢が非常に楽だというところから、自分の立場に安住して、ずうずしい態度になることを意味するようになった訳ですね。
また、「かく」は、漢字で書くと「掛く」となり、「構える」とか「組む」という意味です。
ただ、「掛く」とはあまり使わない言葉のせいか、「かく」とひらがなで書くのが一般的です。
「胡坐をかく」の例文・使い方
次郎
太郎
- その政治家は、長期政権が続き、あぐらをかいていたことが災いし、次の選挙で惨敗した。
- 二代目社長が、親の業績の上にあぐらをかいて、傲慢な態度を取っていたため、会社の業績が一気に悪化し始めた。
- 去年、優勝したからといって、あぐらをかいていると、チーム力は一気に落ちるから、気を引き締め直してがんばっていこう。
- 彼は世界一を目指しているから、これぐらいの実績であぐらをかくような性格でない。
「胡坐をかく」の類語
「胡坐をかく」の類語には以下のようなものがあります。
- 付け上がる
- 調子に乗る
- 驕り高ぶる
- テングになる
- 傲慢になる
- うぬぼれる
- 自信過剰になる
- 慢心する
- 思いあがる
調子が良くなっても、決して、こういう状態になっていけないということで・・・
まとめ
あぐらをかくは、足を組むという意味で使われることも多いですが、努力もせず、いい気になっているという意味でもよく使われます。
ちなみに、あぐらは今でこそ、単なる楽な座り方と言われていますが、茶道が広まる以前は、正しい座り方の一つとして認識されていたそうです。
今は、ちょっと悪いような表現で使われることも多くなってしまいましたが、お金持ちになっても、成功しても、あぐらをかくことなく、謙虚な気持ちで、さらにがんばっていきたいものですね。