伏線を張るの意味・使い方~布石を打つとはどう違う?

こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

以前、友達とある脱獄の映画を観ていた時のことです。

主人公が刑務所で壁に女優のポスターを張ることが趣味だったのですが、ドラマの終盤になって、実は、そのポスターの真の目的は、脱獄用の穴を隠すためのものだったんですね。

そのことが分かった時、友達は、「伏線を張るのがうまいね~」と唸っていたのですが、「伏線を張る」という言葉が気になってしまいました。

伏線ってどんな線なんですかねえ~

そこで、ここでは、「伏線を張る」の意味、例文(使い方)、そして類語などについて解説をしていきます。

「伏線を張る」の読み方

「伏線を張る」の読み方は「ふくせんをはる」です。

時々、「ふせんをはる」と勘違いして理解している人もいますが、正しくは「ふくせん」なので間違えないようにしましょう。

「伏線を張る」の意味

「伏線を張る」の意味は、大きく分けて2つあります。

  1. 小説や戯曲などで、のちの展開に備えて、前もって関連のある事柄を準備しておくこと
  2. 後で、物事がうまく運ぶように、前もっってそれとなく用意しておくこと

元々は、1の使い方が語源となります。

「伏線」の伏は、訓読みをすると「伏せる」ですが、これには、「潜ませる」とか「隠す」という意味があります。

ですかから、「伏線を張る」場合は、あまり分からないように用意されるのが通常のパターンです。

ドラマを見ていても、その時は気づかなくても、終盤になって「あれが伏線だったんだ」と分かることが多いですよね。

「布石を打つ」との違いは?

「伏線を張る」と似た言葉で、「布石を打つ」とうのがあります。

「布石を打つ」とは、元々、囲碁から来た言葉で、将来の見越して手段をあらかじめ手段を講じるという意味です。

「伏線を張る」も「布石を打つ」も準備をするという意味では共通しています

ただ、「布石を打つ」は、より明確な行為であることに対して、「伏線をを張る」は、あまり目立たないようにさりげなく準備するというニュアンスの違いがあります。

「伏線を張る」の使い方・例文

今回の企画案は、どうも上司から却下される可能性大なんだよなあ。

次郎

太郎

そういった時は、すぐに別の案も出せるよう、伏線を張っておけばいいと思うよ。

という感じで「伏線を張る」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • 小説家は、作品の中で伏線を張るのが大好きだ。
  • 今日は、飲み会に参加したくなかたので、「何だか頭が痛いなあ」と体調不良をアピールして伏線を張ることにした。
  • 恋愛で成功するコツは、相手との会話の中で伏線を張って、相手に会う理由を作らせてしまうことである

「伏線を張る」の類語

「伏線を張る」には以下のような例文があります。

  • 暗示する
  • 示唆する
  • 伏線を敷く
  • 布石を敷く
  • ほのめかす

まとめ

「伏線を張る」は、ドラマ、漫画、そして映画などを見ていると、よく聞く言葉ですよね。

人は、過去の事柄と、現在の出来事が繋がった時に、ドラマを感じて、驚きや感動をより強く受ける傾向があります

ですから、恋愛では、伏線を張るような手法が大切だとも言われたりしています。

小説を作ったりする時も、もちろんですが、普段の生活でもうまく伏線を張ることが出来ると、いろいろ楽しいかもしれませんね。