こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
最近、私の友達が経済的に大変みたいでして、「借金がみるみる増えて、家計がのっぴきならない状況になってしまった」と嘆いていました。
その時、「のっぴきならない」という言葉が江戸っぽく聞こえて何となく気になってしまったんですね・・・
そこで、ここでは、「のっぴきならない」の意味、語源、例文、類語などについて解説をしていきます。
「のっぴきならない」の意味
「のっぴきならない」とは、引き下がることが出来ない、避けることも出来ない、進退きわまる、どうにもならないという意味です。
相当、追い込まれた状況になってしまった時、この言葉をよく使います。
「のっぴきならない」の語源・由来
「のっぴきならない」は漢字では、「退っ引きならない」と書きます。
元々は、「退くことも引くことも出来ない」という意味の「退き引きならない」という言葉が音便化して、「のっぴきならない」となった訳ですね。
ちなみに、「のっぴきならない」という言葉を聞いて、江戸時代っぽいと感じる方も多いようです。
しかし、この言葉は江戸の言葉でも、方言でもなく、辞書にも載っている標準語です。
「のっぴきならない」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「のっぴきならない」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 大御所の先輩を激怒させたタレントは、テレビ業界から干されてのっぴきならない状況に陥ってしまった。
- 週末に海外旅行へ行く予定だったが、のっぴきならない事情が生じてキャンセルすることになった。
- のっぴきならない理由で、ホームレス生活を始めることになってしまった。
「のっぴきならない」の類語
「のっぴきならない」の類語には以下のような言葉があります。
- 抜き差しならない
- 逃げ場のない
- 追い詰められた
- どうにもならない
- 引っ込みがつかない
- 袋小路の
まとめ
「のっぴきならない」は、非常に追い込まれた状況に陥った人が使う言葉です。
また、江戸言葉とか方言っぽく聞こえたりもしますが、れっきとした標準語ですし、ビジネスでも使っても全然問題ありません。
実際、普通に、「抜き差しならない」などの表現を使っても良いのですが、ちょっと和風っぽい言葉で表現したい時は、「のっぴきならぬ」を使ってもいいかもしれませんね。