ほとぼりが冷めるの意味・使い方・類語!漢字で書くと・・・


先日、私の同僚が奥さんをちょっとした一言で怒らせてしまったそうで・・・

それから、まともに口を利いてもらえないらしく、「こりゃあ、ほとぼりが冷めるまで待つしかないなあ。」と嘆いていました。

その時、「ほとぼりって何?」と思わず考えてしまったのですが・・・

そこで、今回は、「ほとぼりが冷める」の意味、使い方、類語、そして英語での表現について解説をしていきます。

「ほとぼりが冷める」の意味

「ほとぼりが冷める」とは、事件や問題が起こった時の興奮や怒りが収まったり、関心が薄れたりするという意味です。

ほとぼりとは、まだ残っている熱、すなわち余熱を意味します。

余熱は、時間が過ぎると冷めていくように、事件や問題が起こった際に高まる人々の興奮や関心も、一定期間が過ぎれば、確実に冷めていくものです。

そんな時に「ほとぼりが冷める」という慣用句を使います。

「ほとぼり」を漢字で書くと?

ここでの「ほとぼり」は漢字では「熱り」と書きますが、「熱」一文字で「ほとぼり」と読むことも出来ます。

ただ、漢字で書くと、読めなかったり、「熱(ねつ)が冷める」と読んでしまう方も多いので、一般的には「ほとぼり」と平仮名で表記します。

「ほとぼりが冷める」の例文・使い方

部長は、さっき、取引先の人と大喧嘩したせいか、随分、機嫌が悪いなあ。見積書を渡さないといけないんだけど、ちょっと近づきづらい・・・

次郎

太郎

そういう時は、ほとぼりが冷めるのを待って、部長の機嫌がもうちょっと良くなってから書類を持っていくのがいいよ。

という感じで「ほとぼりが冷める」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • その芸能人はスキャンダルで一時期テレビに出ることが難しくなったが、ほとぼりが冷めたせいか、またテレビで顔を見るようになった。
  • 汚職疑惑がスクープされた政治家は、ほとぼりが冷めるのをひたすら待つしかなかった。
  • 犯人は、事件のほとぼりが冷めるまで海外へ逃げることにした。
  • 夫は借金が発覚すると、その時は謝るが、ほとぼりが冷めると、再び借金を繰り返してしまう。
  • 彼は、彼女と喧嘩別れになってしまったが、ほとぼりが冷めた頃を見計らって再び連絡をしてきた。
  • 夫の浮気を発見した妻は怒り心頭に発したので、ほとぼりが冷めるのがいつになるのか、まったく予想出来ない。

「ほとぼりが冷める」の類語

「ほとぼりが冷める」の類語には、「熱気が収まる」という表現があります。

「熱気が収まる」とは、熱中する度合いが下がるという意味です。

この場合は、人々が何かに熱中したり、興奮した気持ちが薄れていく時に使いますが、怒りなど、ネガティブな感情が収まる時には使われません

そういった意味で、「ほとぼりが冷める」は、もっと幅広く使われる言葉だと言えます。

また、「ほとぼりが冷める」は、「熱気が収まる」以外にも状況に応じて、

  • 落ち着く
  • 平静を取り戻す
  • 平穏を取り戻す
  • 元の状態に戻る
  • 騒ぎが一段落する
  • 沈静化する

などの類義語に言い換えることも可能です。

「ほとぼりが冷める」を英語で言うと?

「ほとぼりが冷める」は英語で以下のように表現します。

  • the storm blow over(嵐が静まる)
  • things calm down(物事が静かになる)

例えば、「ほとぼりが冷めるまで待つ」とは、“I will wait till the storm blows over.”と英語で表現することが出来ます。

まとめ

「ほとぼりが冷める」とは、高まった感情や興奮のなごりが薄まっていくことを意味しますが、「ほとぼりが冷めるまでの期間ってどれくらいだろう?」と考える人は多いですよね。

しかし、ほとぼりが冷めるまでの期間は、状況や相手の気持ちなどによって、まったく変わってくるものですし、場合によっては、怒りなどがずっと続いていくケースもあります。

実際、「ほとぼり」を自分で冷ますことは、簡単ではないので、どのくらいの期間になるかは分からなくても、ほとぼりが冷めるまでは、ジッとおとなしくしているのが一番なのかもしれませんね。