吟味するの意味・例文・類語・対義語!元々は裁判での表現だった!?


先日、友人から「今度、会社で使うパソコンを買いたいんだけど、どれがいいのか吟味したいから、ポイントを教えて。」と頼まれたんですね。

その時、「吟味する」って、よくよく考えてみれば、難しい漢字を使っているなあと思いまして・・・

そこで、今回は「吟味する」の意味、例文、類義語、対義語、そして英語での表現などについて解説をしていきます。

「吟味する」の意味

「吟味する」には、以下のように複数の意味があります。

  1. 詩歌を吟じて味わうこと
  2. 罪状を調べて正すこと
  3. 物事を念入りに調べたり、調べた上で選んだりすること

詩歌を吟じて味わうという意味

「吟味する」の元々の意味は、詩歌を吟じて味わうことでした。

「吟ずる」とは、詩歌や俳句などを作ったり、節をつけてうたったりするという意味です。

罪状を調べて正すという意味

江戸時代に、裁判をするにあたって、事件の関係性を調べることを吟味すると言っていました。

そして江戸時代の裁判は、

  • 吟味筋:刑事裁判
  • 出入筋:民事裁判

と呼ばれたり、江戸時代の町奉行所の役職の一つで吟味筋、出入筋に関係なく、裁判を担当し、容疑者の取り調べを行うところを吟味方(ぎんみかた)と呼んだりしていました。

物事を念入りに調べたりするという意味

現代社会において、「吟味する」が使われる場合は、「物事を念入りに調べたり、念入りに調べた上で選んだりする」という意味で使われることが多いです。

元々は、江戸時代の裁判で使われていた時のやり方ですから、吟味する時は、じっくりと丁寧に調べたり、選んだりするという意味が強くなります。

「吟味する」の例文・使い方

太郎君、今度のお休みは、家族でどこかへ旅行でも行くの?

次郎

太郎

うん、ちょっと海外に行こうと思っているんだけど、安くて楽しめる旅行プランを吟味しているところさ。

という感じで「吟味する」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • ビジネスを始める際は、どのジャンルに参入するかで結果が大きく左右されるので、しっかり吟味する必要がある。
  • 私は、女性と付き合うかどうか判断するまでにじっくり吟味するタイプである。
  • 情報は鵜呑みにするのではなく、しっかりと吟味する必要がある。
  • 浪費しやすい人は、商品を購入する前に、本当にそれが必要かどうか吟味する習慣を身に付けることをお勧めする。

「吟味する」の類語

「吟味する」には、以下のような類語があります。

  • 念入りに調べる
  • 検討する
  • 精査する
  • 見極める
  • 確認する
  • 熟考する

何かを判断したり、選択したりする時は、事前に、いろいろと考えることも大切ですが、そういった時は上記の類義語に言い換えたりするのも良いでしょう。

「吟味する」の対義語

「吟味する」の対義語としては、あまりよく考えないで、判断するという表現が該当します。

具体的には、「鵜呑みにする」という表現が反対語として挙げられるでしょう。

「鵜呑みにする」とは、「物事の真意を理解せうに受け入れる」という意味があります。

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「吟味する」を英語では何という?

「吟味する」を英語で表現する場合は、“examine”を使えば良いでしょう。

例えば、“その提案を吟味します。”という場合は、“I will examine the proposal.” と言ったりします。

まとめ

「吟味する」とは、現代においては、物事を念入りに調べるという意味で使われることが多いです。

江戸時代の頃は、裁判で罪状を調べる時に使われていた表現でもあるので、本当にじっくり調べるというニュアンスがあります。

ですから、間違った選択をしないよう、慎重に検討したい場合は、「吟味する」という表現を使ってみて下さいね。