先日、「彼は、ボクシングで何人もの世界チャンピオンを育て上げた名伯楽である」というのを聞いたんですね。
その時、「名伯楽の伯楽ってそもそも何のことかと思いまして・・・
ここでは、「名伯楽」の意味、例文、類語について解説をしていきます。
「名伯楽」の意味
「名伯楽(読み方は、“めいはくらく”」とは、人のすぐれた資質を見抜いたり、その才能を引き出して上げたりすることが出来る人を意味します。
「名伯楽」は元々、競馬の世界で使われ始めた言葉です。
しかし、今では、サッカー、ボクシング、そして野球などでも、選手の素質を見出し、立派に育て上げる指導者のことを名伯楽と呼んだりします。
「名伯楽」の由来・語源
伯楽とは、中国の春秋時代に実在した人物です。
秦の穆公(ぼくこう)に仕え、駿馬か否かを見極める力や調教の技術、そして獣医としての能力に優れていました。
韓非子という著書には、
「世有伯楽,然後有千里馬(世に伯楽あり、しかる後に千里の馬あり)」
という言葉が残っています。
伯楽がいれば、その後に、千里を走る名馬が生まれてくるという意味ですね。
そこから、馬の素質の良否をよく見分けたり、馬の病気を治したりする人を伯楽と呼ぶようにするようになりました。
さらに、そこから派生して、馬の世界に限らず、人物の素質を見抜いたり、その能力を上手に育てたりするのが上手は人も伯楽と呼ぶようになった訳です。
「名伯楽」の例文・使い方
次郎
太郎
「名伯楽」の例文1
「彼は、高校時代は無名だったが、名伯楽にその才能を見出され、プロで大活躍した。」
名伯楽は、普通の人なら見過ごしてしまうダイヤの原石のような逸材を見出し、素晴らしい選手に育て上げてしまう能力を持っています。
そこで才能を発揮する選手も立派ですが、そういった名伯楽に見出してもらえることは本当にラッキーだー言えますよね。
「名伯楽」の例文2
「名選手が必ず名伯楽になるとは限らない」
世の中には名選手と呼ばれる人はたくさんいますし、その中から、指導者の道を歩む人も多いです。
ただ、選手時代に素晴らしい実績を上げたからといって、指導者としても名伯楽と呼ばれるとは限りません。
逆に、指導者としては、優れた成績を残せない人もいっぱいます。
伯楽を使ったことわざに「千里の馬は常にあれども、伯楽は常にはあらず」というのがあります。
それほど、伯楽という存在は、希少な存在とも言えるのです。
「名伯楽」の例文3
「名伯楽と呼ばれる監督がベタ惚れするほどの選手なのだから彼はきっと大成功するだろう。」
ニュースを見ていると「名伯楽が選んだ注目の選手」という記事が出たりしています。
そのように書かれると記事を読む人は、「あの名伯楽が!」という気持ちになりますし、実際にそういった選手は本当に実力がある人が多いものだからです。
選手の立場としても名伯楽からそう言われたら、本当にうれしいものでしょうね。
「名伯楽」の類語
「名伯楽」には以下のような類語があります。
- 鑑定士
- 専門家
- スペシャリスト
- エキスパート
「名伯楽」の類語はいろいろありますが、人の才能や素質を見抜く力を持った人をズバリと表現する場合は、やはり名伯楽しかないとも言えます。
まとめ
名選手の陰には名伯楽があると言う人もいます。
実際、どんなに素晴らしい才能を持っていたとしても、よき指導者に巡り会えず、力を発揮できないまま消えていく選手もたくさんいるものです。
逆に、選手が素晴らしい実力を発揮している時は、その人の背後にどんな名伯楽がいるのか探してみるのも面白いと思いますよ。