先日、あるスポーツの中継で、アナウンサーが「遂に因縁の相手との争いに“方をつける”日がやってきました。」と言っていたんですね。
その時、「方を付ける」って「片付ける」という言葉と似ているなといろいろ考えまして・・・
そこで、今回は「方を付ける」の意味、語源、例文、そして類語について解説をしていきます。
「方を付ける」の意味
「方を付ける」には、「物事をきちんと処理する」、「決着をつける」、「始末をつける」という意味があります。
普段使う時は、「方を付ける」と漢字で書く時もありますが、「かたをつける」、「カタをつける」など平仮名やカタカナを使って書くことも多いです。
また、「方を付ける」は「片付ける」と同じような意味ですが、「片付ける」は、主に掃除をする時に使うのに対して、「方を付ける」は、勝負事、揉め事、仕事、気持ちの処理をしっかり行う時によく使います。
「方を付ける」の語源
「方を付ける」の「方」は、二つあるものの一方ですから、不完全なものを指します。
そして、ここでの「付ける」には「解決させる」とか「まとめる」という意味があります。
例えば、「話を付ける」の「付ける」も同じ意味ですよね。
つまり、「方を付ける」は、元々、不完全なものをまとめるという意味から来た慣用句なのです。
ちなみに「片付ける」も同じ語源なのでセットで覚えると良いでしょう。
「方を付ける」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「方を付ける」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
「方を付ける」の例文1
「彼女に彼氏がいることを知った時、僕は、彼女への片思いの気持ちに方を付けることを決心した。」
「方を付ける」は、気持ちの整理をつける時に使ったりします。
特に、恋愛関係は、なかなか気持ちの踏ん切りがつかないものですが、気たるべき時がくれば、きっちりと整理をするべきですよね。
「方を付ける」の例文2
「相手は大分ダメージを受けているから、ここで一気に方を付けてしまおう。」
勝負の世界でも「方を付ける」という慣用句は、よく使われます。
自分の「かたをつける」という表現は、響きがカッコいいので、自分の気持ちを奮い立たせるように使ったりします。
「方を付ける」の例文3
「社長は、一連の不祥事に対して、きちんと方を付けるために辞任した。」
会社で不祥事が発覚したり、政治家にスキャンダルが発覚したりしたような時、混乱した状況を収拾するため、責任を持った立場の人が辞任する時があります。
そういった場合にも「方を付ける」という表現を使ったりします。
「方を付ける」の例文4
「どうしても話がまとまらなかったら、最後は、お金で方を付けるしかない。」
いろいろとトラブルで揉めてしまった時、お金を少し余分に払うことによって、あっさりと問題が解決する時があります。
こういう時にお金の力は大きいなと感じる方も多いのではないでしょうか。
「方を付ける」の類語
「方を付ける」には、以下のような類語があります。
- けりをつける
- 決着させる
- 終わらせる
- 幕引きをする
- けじめをつける
まとめ
「方を付ける」は、「片付ける」と同じような意味で使う時もありますが、しっかり終わらせるという意味がより強調された慣用句です。
何かと、ごちゃごちゃしていたり、気持ちがもやもやしたりしている時、何とかそういう状況をすっきりさせたい時は、「方を付ける」を使ってみて下さい。