歌のタイトルなどでテンダネスという言葉が使われて、どんな意味なのか気になる方もいらっしゃると思います。
これは英語から来た表現なのですが、英語ではどういった使われ方をしているのでしょうか?
ここでは、テンダネスの意味、英語での使い方、そしてカインドネスとの違いについて解説をしていきます。
「テンダネス」の意味
「テンダネス」には、「優しさ、柔らかさ、敏感さ」という意味があります。
優しさにもいろいろ種類があるかと思いますが、「テンダネス」は気遣いのある優しさという感じですね。
また、他にも「圧痛(あっつう)」という医学用語としての意味もあります。
圧痛とは、皮膚に圧を加えた時に感じる痛みですが、その部分は、それだけ痛みに対して敏感になっているので、テンダネスという訳ですね。
「テンダネス」の英語での意味や使い方
「テンダネス」、元々は英語から来たカタカナ語で、綴りは、“tenderness” です。
“tenderness” は形容詞“tender”の名詞形ですが、“tender”には、「柔らかい、弱い、壊れやすい、かよわい、虚弱な」という意味があります。
形容詞の意味を見てみると、テンダネスには、ただ、優しいだけでなく、壊れやすい繊細ないイメージが伝わって来ますよね。
また、“tenderness” は、一般の会話では以下のように使われます。
- He treated her with tenderness. (彼は彼女を優しく扱った)
- She won his heart by tenderness. (彼女は優しくして彼の心を掴んだ)
- I held my wife with tenderness. (私は妻を優しく抱きしめた)
また、医学用語として“tenderness”は、以下のように使われます。
- point of tenderness (圧痛点)※指などで圧迫した時に強く痛みが出る点
- The doctor examined the abdomen for tenderness.(医者は腹部の圧痛がないか調べた)
「テンダネス」と「カインドネス」との違いは?
「テンダネス」と似た言葉として、「カインドネス」という表現があります。
「カインドネス」は、英語の“kindness”から来たカタカナ語です。
「カインドネス」にも「優しさ」という意味があるので、違いが分かりにくいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「カインドネス」は、困っている人を助けたりする親切に対して使います。
災害で被害に遭った人のためにボランティアや寄付をしたり、道に迷っている人に道を教えて上げたりするような行為は、カインドネスと呼びます。
その一方で、「テンダネス」は、気遣いをしながら優しく接することに対して使う表現です。
相手が傷つかないように、そっと優しく接する時に「カインドネス」を使います。
たとえば、山口百恵の歌、「さよならの向こう側」の歌詞の中には、
Thank you for your kindness.
Thank you for your tenderness.
というように、カインドネスとテンダネスを両方使った歌詞が出て来ます。
この場合は、
- Thank you for your kindness. :あなたの親切に、ありがとう。
- Thank you for your tenderness. :あたなの優しさ(気遣い)に、ありがとう。
という感じで分けて訳すと良いでしょう。
まとめ
テンダネスは、歌のタイトルなどでもよく使われています。
- からくりだらけのテンダネス:Sexy Zoneのシングル曲
- テンダネス:高橋真梨子の歌
- テンダネスを抱きしめて:サーカスの歌
- テンダネス:水谷豊の歌
「テンダネス」は、基本的に「優しさ」と訳すことが出来ますが、優しさの中でも特に繊細な優しさを表します。
テンダネスは敏感なので、あまり触れずにそっとしたおいた方が良いようなイメージがありますよね。
ですから、歌を聴く時は、そういったニュアンスを感じつつ、楽しんでみてはいかがでしょうか?