先日、あるアナウンサーが「こういう仕事をやっていると、“ら抜き言葉”を聞いた時、どうしても耳に付いてしまうんですよねえ。」と話していました。
その時、「耳に付く」という表現が気になってしまいまして・・・
そこで、今回は「耳に付く」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。
「耳に付く」の意味
「耳に付く」には、二つの意味があります。
- 音や声が耳にとまって気になる
- 聞き飽きる
「耳に付く」ことは、簡単に言うと音や声が耳に残って離れない状態を意味します。
そのような状態になった場合、耳障りで不快に感じる時もあれば、音楽やCMなどが、ずっと印象に残って頭から離れない時もあります。
或いは、何度も耳に残るような話をさせられると、聞き飽きてうんざりしてしまう時もありますよね。
そのような状態になった時に、「耳に付く」という表現を使います。
「耳に付く」の例文・使い方
最近の若い子達が「なるほどですねえ」という表現をよく言うんだけれども、その言葉が、どうしても耳に付いてしょうがないんだ。
次郎
太郎
確かに、最近はそういう使いた方をする人が多いね。どうしても気になるんだったら、ちゃんと指摘して上げることも大切だと思うよ。
という感じで「耳に付く」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 以前、働いていたところは、叱責の声が耳に付く職場だった。
- 彼女の甘ったるい声が、どうしても耳に付いてしまう。
- 意志をしっかり持てば、普段、耳に付くような音も気にならなくなるはずだ。
- このイヤホンを使うと、耳に付く音がなく、上質のサウンドを聞くことが出来る。
- 工場の中に入ると「キーン」という音が耳に付いた。
- 息子は、風呂場でいつも同じ歌を歌うので、耳に付いて仕方がない。
- 部長の若い頃の苦労話も耳に付いてきた。
- クリスマスの季節になると、必ずあの名曲が耳に付くようになる。
「耳に付く」の類語
「耳に付く」の類義語は、どのような意味で使うかによって、変わって来ます。
悪い意味で気になってしまう場合は、
- 聞くに堪えない
- 耳障りだ
- 神経にさわる
などと同じよう表現になります。
その一方で、ただ単に印象に残るという意味の場合は、
- 頭に残る
- 頭から離れない
- 脳裏にやきつく
- 耳に残る
- 脳裏に焼き付く
という表現に言い換えることも出来ます。
或いは、聞き飽きるという意味で使う場合は、
- 耳にタコができる
- うんざりする
- 辟易する(へきえきする)
と言い換えることも可能です。
まとめ
「耳に付く」は、状況によって意味合いが異なりますが、基本は「音や声が耳に残って離れない」という概念がベースとなります。
そのような状態に対して、印象に残る、気になる、聞き飽きるという感じで解釈が分かれたりしますので、後は、状況に応じて使い分けてみて下さいね。